内容説明
陰隲とは人の見ていないところでする徳のことである。そして『陰隲録』とは、立命の説を悟り陰徳を実践し、みずからの人生を大きく拓り開いた明代の学者、袁了凡がその生き方をわが子、天啓にやさしく諭した善書である。その善書は日本にも伝わり、江戸時代の安永六年(一七七七)に無名上人によって『和語陰隲録』として和訳出版され、広く大衆に愛読された。このような善書の流通は日本人の道徳意識をはじめ日本の文化にも大きな影響を与えた。本著書は『和語陰隲録』をわかりやすく校註して現代に甦らせたものである。
目次
第1章 立命之学
第2章 謙虚利中
第3章 積善の家に余慶あり
第4章 改過(禍福の兆し)
第5章 決科要語―楊貞復先生撰
『附録』陰徳・積善を実践するために
著者等紹介
三浦尚司[ミウラナオジ]
昭和19(1944)年、福岡県豊前市に生まれる。昭和43(1968)年、中央大学法学部法律学科卒業。文部科学大臣認可社団法人日本詩吟学院岳風会認可筑紫岳風会会長。全日本漢詩連盟理事。福岡県漢詩連盟会長。恒遠醒窓顕彰会副会長。二松學舎大学、二松詩文会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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