内容説明
『日本書紀』は何故不合理な文章で埋められているのか?!これは昔の事が情報不足に依ったものではなく、深い意図があって書かれたものだからである!日本の生成発展を対極的に考察。
目次
概説
「魏志倭人伝」より邪馬台国は九州筑紫の国である。邪馬台国の領域は神話では高天が原と隠蔽する
天照大神は卑弥呼を神話的に書いたものである。天照大神は天文学的に古い方でなく神武天皇東征より三十年足らず昔の方である
卑弥呼は魏王朝により処刑された
福岡県前原市(かつての伊都国)平原古墳こそ卑弥呼(天照大神)の墓ではないか
三角縁神獣鏡を卑弥呼が魏王朝から貰ったと確信している方へ
『日本書紀』の天孫降臨は「魏志倭人伝」に出る、邪馬台国の南にある狗奴の国征討の神話化である。日向三代が中国王朝支配下の筑紫の国に戻らなかったのは身の危険を感じたからである
神武天皇東征は中国王朝支配の九州から脱する独立運動である。台与の最後の朝貢二六六年以後二七〇年代とする。『書紀』編者はそれ故畿内に独立政府を作った神武天皇に初めて天皇の称号を贈る。そして時代は西暦前六六〇年の一大革命の起こる辛酉の年にしている
神武天皇は実在の人物であり、七代孝霊天皇までの天皇も否定する根拠が無いので一応存在を認める。九代開化天皇までは中国王朝への配慮から畿内にて静かに過ごしていた
埼玉県行田市稲荷山の鉄剣の銘文は、崇神天皇の四道将軍大彦命の存在を証明し、結局八代孝元天皇の存在を示した。二十一代雄略天皇との関係も証明した〔ほか〕
著者等紹介
中尾七平[ナカオシチヘイ]
昭和3年大分県中津市生まれ。陸軍士官学校、旧制第七高等学校、熊本医科大学をへて中津市にて産婦人科を開業。現在引退。医学博士。中津地方文化財協議会会長、大分県考古学会会員、「筑紫古代文化研究会」会員、「古代朝鮮文化を考える会」会員
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