千夜文庫<br> 雪華邸美術館の魔女

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千夜文庫
雪華邸美術館の魔女

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  • サイズ A6判/ページ数 296p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784868430001
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

昭和30年。東京の養育院で暮らす16歳の小百合は呆然とした。自身が元華族・雪宮家から誘拐された令嬢だと告げられたのだ。当主で双子の姉でもある撫子の暮らす御殿場に身を寄せた小百合。孤児から令嬢へと一変した生活に戸惑いつつも、撫子との距離をゆっくり縮めていく。そんな雪宮家には時折思わぬ客が訪れる。その理由は代々の当主が蒐集してきたいわくつきの美術品にあるようで…?

著者等紹介

白川紺子[シラカワコウコ]
三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌cobalt短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞(現ノベル大賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

55
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/10/post-8d929f.html 表紙、ずいぶん昔むかーしに読んだ少女小説のような雰囲気ですが、中身はかなりシビアで厳しいものだでした。2025/10/24

ひさか

40
2025年8月千夜文庫刊。書き下ろし。子爵夫人の再婚、鳥啼き魚の目は泪、秘密の花園、の章で構成。昭和30年という設定に、16歳の撫子と小百合、執事の橘、闇市から成り上がった戸田等の登場人物が面白い。当主という立場に立った撫子の事件解決に至る振る舞いが凛として痛快。回を重ねるごとに小百合との連携がしっかりしていくところが楽しい。2025/09/30

Nyah

31
昭和30年。東京の養育院にいた16歳の小百合が、元華族・雪宮家から誘拐された令嬢だと知らされ驚愕した。当主で双子の姉でもある撫子の暮らす御殿場で暮らす事となる。撫子との距離を徐々に詰めながら。そして、撫子が守っている美術館[代々の当主が蒐集してきたいわくつきの品々が陳列されている] 曰く付きのものを利用するなんてね。😉2025/11/04

はなりん

29
戦後の日本、昭和30年。この時代のお話はあまり読んでなかった。赤子の頃攫われ養育院で暮らす小百合が、実は旧華族雪宮家のご令嬢で双子の姉撫子が当主であることがわかり、一緒に暮らす事に。屋敷の離れにいわくつきの美術品などを収蔵した美術館があり、そのコレクションを巡る客人達との交流や事件を双子姉妹で解決していく。生粋のお嬢様だけど当主として凛とした姉と、孤児として育ち行動力のある妹の初めましてから、徐々に家族としてゆっくり距離を縮めて行く様子が良き。姉妹と暖かく見守る使用人達が素敵。2025/10/04

よっち

28
昭和30年。戦後御殿場を舞台に始まる令嬢として育った姉・撫子と、孤児として育った小百合の双子姉妹によるアンティークミステリ。自身が元華族・雪宮家から誘拐された令嬢だと告げられて、性格も育ちも正反対の双子の姉で当主でもある撫子の暮らす御殿場に身を寄せた小百合。戦争孤児から令嬢へと一変した生活への戸惑いや、いわくつき美術品のエピソード、昭和レトロなファッションやお菓子を繊細に描写していく一方で、戦後の社会の闇や子どもたちの搾取といった重いテーマも絡めながら、2人が心を通わせていく様子はなかなか良かったですね。2025/11/11

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