内容説明
女帝・称徳天皇のいのりの結晶。奈良時代、平城宮を挟み東大寺と対をなし、称徳天皇により創建された西大寺と隣接する尼寺・西隆寺。現代の発掘調査成果から、往時の大伽藍復元に挑む。
目次
第1章 西大寺・西隆寺の創建(西大寺創建と法燈の継承;西隆寺の造営)
第2章 巨大建物を支えた古代の技術(薬師金堂の発掘調査―建物の加重に耐える特殊技術―;軟弱な地盤を克服した施工技術―西大寺弥勒金堂―;小規模建物の基礎工事―西隆寺)
第3章 失われた西大寺創建伽藍の復元(発掘調査から見えてきた西大寺金堂院の全容;はじまりの四王堂、まぼろしの八角塔、消えた食堂の発見;未知の伽藍―西南角院)
第4章 まぼろしの寺、西隆寺を復元する(現代によみがえる西隆寺の伽藍―古絵図と調査成果からの復元―;尼寺の塔は小さいのか?―小規模塔が意味するもの―)
第5章 古代寺院の生活と仏事―西大寺食堂院の調査から―(木簡から垣間見る寺院の日常;井戸の中から見えてくる僧侶の食生活;弥勒金堂の荘厳を復原する)
終章 称徳天皇はなぜ、西大寺を造営したのか?
資料編