内容説明
『古今集遠鏡』『草庵集玉箒』『新古今集美濃の家づと』の用例を悉皆調査、宣長の古典解釈の実態に迫る。論理的一貫性が強調されてきた宣長の古典解釈態度への評価を再検証。柔軟性をも兼ね備えることで思考を更新していく姿を実証する。宣長の思考様式を新たに提示!
目次
序章
第一部 翻訳論(『古今集遠鏡』と本居宣長の歌論;本居宣長の俗語訳論―徂徠・景山の系譜から―)
第二部 本歌取論(『草庵集玉箒』における本歌取歌解釈の諸相;『新古今集美濃の家づと』における本歌取歌解釈の諸相;本居宣長手沢本『新古今和歌集』における本歌書入;仙長の新古今集注釈における本歌認定―手沢本『新古今和歌集』書入と『美濃の家づと』の相違に着目して―)
第三部 縁語論(本居宣長における評語「縁」と「よせ」の輪郭―宣長の縁語解釈の解明に向けて―;宣長の「かけ合」の説―石原正明『尾張廼家苞』を手掛かりとして―;ことばと視覚―評語「たゝかはす」から定家歌改作再考へ―)
終章
著者等紹介
藤井嘉章[フジイヨシアキ]
1987年、東京都生まれ。東京外国語大学東アジア課程中国語専攻卒業。同大学院博士前期課程修了、同後期課程単位修得満期退学。博士(学術)。Cornell University East Asia Program客員研究員、日本学術振興会特別研究員DC、同PDを経て、立教大学文学部文学科日本文学専修助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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