内容説明
西行の真の姿とは。『聞書集』の総体を論じた待望の研究書。文学研究に立脚した作品読解を基礎としつつ、歴史・民俗・宗教などさまざまな分野に越境。『聞書集』を端緒として、西行とその和歌の全体像に多角的視点から迫る。
目次
第一部 聞書集総論(聞書集概説;聞書集の成立)
第二部 聞書集各論(法華経二十八品歌の達成;十題十首釈教歌―歌題句の仏教思想と和歌表現―;隠者の姿勢―「たはぶれ歌」論―;西行の聖地「吉野の奥」―道教・神仙思想と修験道の習合に注目して;海賊・山賊の歌;浄土・地獄と和歌―「十楽」と「地獄絵を見て」と―)
第三部 聞書集を外へひらく(巫女を詠む西行歌二首―「いちこもる」と「いたけもる」と―;中世歌謡と和歌の空間表現―境界の表象を焦点に―;西行の社会性―桧物工の歌を論じて聞書集に及ぶ―)
付録 聞書集校訂本文
著者等紹介
宇津木言行[ウツギゲンコウ]
1957年千葉県生まれ。北海道大学文学部卒、同大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。愛国学園大学教授、獨協大学特任教授を歴任。研究分野は中世和歌、中世歌謡(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。