出版社内容情報
35歳でオックスフォード大学正教授に就任した、いま最注目の政治学者が、分断と格
差の起源と解決という難題に鮮やかに答える!
―対立軸を組み変え、民主主義・福祉・繁栄した社会を持続可能にする、ほとんど唯
一の狭い道。
政治はなぜ常に私たちを失望させるのか? 古代ギリシャから気候変動条約、ブレグ
ジットまで、私たちが集まると近視眼的選択の「罠」に落ちてしまう。それを回避す
べく、直感に反する最近の研究成果、例えば政治・社会的平等の増加が大きな不平等
をもたらし、不平等の高まりが民主主義を促す逆説などを活用して、現実政治の罠か
ら脱出する方法を生き生きと説明する。
内容説明
近視眼的選択をしてしまう私たちが「罠」を乗り越えて、いかに長期的に望ましい決定を行うことができるか―。これまで蓄積されてきた研究成果の上に、独自の議論を展開する!
目次
第1部 民主主義―「民意」などというものは存在しない(ウェストミンスター 2019年3月27日水曜日;民主主義とは何か;民主主義の罠;民主主義の罠から逃れる)
第2部 平等―権利の平等と結果の平等は互いを損なう(ジェフ・ベゾス、宇宙へ行く;平等とは何か;平等の罠;平等の罠から逃れる)
第3部 連帯―私たちが連帯を気にするのは、自分に必要なときだけ(オバマケア 2010年3月20日土曜日、ワシントンDC;連帯とは何か;連帯の罠;連帯の罠から逃れる)
第4部 セキュリティ―圧制のリスクを冒さずに無政府状態を脱することはできない(ロックダウン 2020年3月8日土曜日、ローマ;セキュリティとは何か;セキュリティの罠;セキュリティの罠から逃れる)
第5部 繁栄―さしあたり私たちを豊かにするものは、長い目で見れば私たちを貧しくする
(パリ 2015年12月12日土曜日;繁栄とは何か;繁栄の罠;繁栄の罠から逃れる)
著者等紹介
アンセル,ベン[アンセル,ベン] [Ansell,Ben]
オックスフォード大学ナフィールド・カレッジ教授(比較民主制度論)。ハーバード大学で博士号を取得後、ミネソタ大学で教鞭をとる。2013年に35歳でオックスフォード大学の正教授となる。2018年、当時最年少の一人として英国アカデミーのフェローに就任。彼の研究はタイムズ紙、ニューヨークタイムズ紙、英エコノミスト誌、BBC Radio4のStart the Weekなどのメディアで広く取り上げられている。数百万ポンド(数億円)規模の欧州研究評議会(ERC)プロジェクト「富の不平等の政治(The Politics of Wealth Inequality)」の主任研究員であり、比較政治学で最も引用されている雑誌の共同編集者。受賞歴のある学術書を3冊執筆。本書は初の一般読者向けである
砂原庸介[スナハラヨウスケ]
1978年大阪生まれ。2001年東京大学教養学部卒業。2006年東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在神戸大学大学院法学研究科教授。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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