内容説明
本書では、マスターディスティラーであるロブ・アーノルドが、革新的なウイスキー生産者が、いかにして土地の感覚を取り戻し、独特のニュアンスのある味わいを作り出しているかを明らかにする。彼はケンタッキー、ニューヨーク、テキサス、アイルランド、スコットランドの蒸留所に立ち寄りながら、ウイスキーとフレーバーの科学のワールドツアーに案内してくれる。長い間忘れられていた穀物の風味を復活させ、テロワールを追求して新たな風味を生み出している、新世代のディスティラー、植物育種家、地元農家にスポットライトを当てる。私たちは21世紀に、高収量を優先させるあまり、ついうっかり穀物から独特の風味を奪ってしまったのである。しかし今日の職人たちは、商品穀物システムから脱却し、在来穀物を復活させ、新品種を世に送り出し、特定の地元の原料の風味を取り戻すために、チームを組んでいる。「ウイスキー・テロワール」は、テロワールがワインと同様に、ウイスキーにおいても重要である事を、科学的、文化的に立証しているのである。
目次
第1部 フレーバーの成形、テロワールのテイスティング(テキサスの農場;フレーバーの製造と認識;フレーバーの化学的性質 ほか)
第2部 テロワールへのロードマップ(テキサスの三目並べ;テロワールの化学;ザ・ロードマップ ほか)
第3部 マップをたどる(ニューヨークのウイスキー;農業三部作;マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム ほか)
著者等紹介
アーノルド,ロブ[アーノルド,ロブ] [Arnold,Rob]
テキサスA&M大学で植物遺伝学の博士号を取得。UnReinedウイスキーカンパニー共同創業者、マスターディスティラー。ウイスキー業界の3代目として数々のコンサルティングを行う。新進のボトラー「アドバンスド・スピリッツ」と「バーレル・ハブ」も起ち上げ、テロワールを表現したウイスキー造りを行う。元TXウイスキーマスターディスティラー
住吉祐一郎[スミヨシユウイチロウ]
ウイスキージャーナリスト/評論家として取材、執筆、セミナーなどで世界中を飛び回る。BAR LEICHHARDT(バー・ライカード福岡)オーナーバーマン。オーストラリア国立マッコーリ大学政治学部卒
山田哲也[ヤマダテツヤ]
国立大学法人東京農工大学大学院農学研究院生物生産科学部門教授。博士(農学)。主な研究分野は、植物育種学、分子遺伝学、細胞生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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