出版社内容情報
多彩な人たちとの思い出を綴った、とっておきの回想記!
日本とオーストラリアを中心に作家、劇作家として四十年以上にわたり活躍、『戦場のメリークリスマス』で助監督を務め、沖縄を舞台とした映画『星砂物語』を自ら監督するな
ど、幅広いその活動は多くの人を魅了している。本書は八十年の人生において、さまざまな場所で出逢った多彩な人たちとの思い出を綴った書き下ろしの回想記。
【主な登場人物】
井上ひさし/大島渚/デヴィッド・ボウイ/坂本龍一/別役実/大江健三郎/唐十郎/アンジェイ・ワイダ/ヴィトカツィ/ヨルク・シュマイサー/宮沢清六/チェスワフ・ミウォシュ/ハーマン・カーン/隈研吾 他
《人生という布は時空間に広がり、時が経つにつれてさらに広がっていく。その時空の布は、何百万、何千万ものイメージ、音、匂い、味、手触りによって縫い合わされている。しかし、それぞれの瞬間が次の瞬間へと移り変わるにつれて、人生の布に織り込まれたそれらの一針一針の縫い目は、膨張する宇宙の天体のように、互いに離れていく。その後、ひとつの縫い目と別の縫い目、そしてまた無数の別の縫い目を結びつけることができるのは記憶だけである。……この本は、過去のリアルな出来事で縫い合わされている。人生とはある大きさの布であり、その大きさは時間で測られる。しかし、人生という布の質感、つまり豊かさ、広さ、そして完全な意味でのデザインは、あなたが光の中にいる時間の長
さではなく、そこに一針一針織り込まれた縫い目によって決まるのである。》(本書「プロローグ」より)
【目次】