出版社内容情報
80年代から現在に至る、パレスチナをめぐる全論考収載。新原稿、単行本未収録原稿多数。(第一次)インティファーダからやがて40年、この間の中東・パレスチナ情勢を追いながら、そのつどの状況のなかで記された考察は、つねに私たちに出来事の真実を伝える言葉であり続け、アクチュアルな批評性を失わない。1987年12月のインティファーダから、湾岸戦争、オスロ合意、パレスチナ自治政府の成立、中東和平の挫折、9・11、イラク戦争、自治区の分裂、分離壁の建設、ガザ爆撃……そして現在のジェノサイド。状況のただ中に、時代を越える呼び声を聞きとり、未来に向けて響かせる、告発と闘争のドキュメント。
西洋におけるパレスチナ最大の友/ジャン・ジュネ、そしてゴダール、パレスチナ人映画作家/ミッシェル・クレイフィ、エドワード・サイード、デリダらの、パレスチナ・イスラエルをめぐるテクストに即した論考も必読である。
アラビア語原文からの初の日本語訳「パレスチナ独立宣言」(ハディ・ハーニ訳)収録。
【目次】
序 インティファーダ四〇周年を前に
インティファーダ、パレスチナの新しい〈顔〉
I
イスラエル/パレスチナ問題と東アジア
「新しい中東」以後 「裁き」から「革命的平和」へ
パレスチナと気候、二つの正義、一つの闘い
殺戮者の手を縛るために
「ガザ・モノローグを行う東大生有志の会」の問いかけに応えて
II
大侵攻前夜 国際作家議会代表団のパレスチナ訪問
九月一一日の「結び目」
ある集い
ある妄想の未来 いかに「テロ」の影の外に出るか
「地獄への道は善意で敷きつめられている」 来るべき「テロリズム批判」のために
存在を賭けた〈嘘〉との闘い
[書評]西谷修『「テロとの戦争」とは何か─9・11以後の世界』
III
一月七日以前 アラブ人の友人たちとの対話から
パレスチナ連帯デモが禁止される国から フランス『共和国の原住民党』の闘い
「戦士社会」と「積極的平和主義」 アルジェリアから〈戦争の現在〉を考える
歴史的類比と政治的類比のあいだ
「シャヒード、一〇〇の命」沖縄展に寄せて
[書評]イラン・ハレヴィ『ユダヤ人の歴史』
[書評]岡崎弘樹『アラブ近代思想家の専制批判』
[書評]岡真理『アラブ、祈りとしての文学』
IV
「第三の眼」を求めて ラビン暗殺の思想的マグニチュード
アブデルケビール・ハティビのイスラエル/パレスチナ論 一九七〇年代アラブ人知識人の一視点
反ユダヤ主義とシオニズム アーレント『ユダヤ論集』を読む
イスラームと女性の地位 まず、知るべきこと
そして誰も来なくなった ジュネーブ条約体制の危機とPKO時代の〈難民〉
法の砂漠 カントと国際法の〈トポス〉
戦争、あるいは限界で生きることを学ぶ
V
パレスチナのイマージュと「世界記憶」の生成 ミシェル・クレイフィ/鵜飼哲
破壊された時を求めて ミシェル・クレイフィ『石の賛美歌』のために
フランスの移民運動と文化 シャレフからクレイフィヘ
「豊穣な記憶」とは何か
境界の上に、境界の彼方に 『ルート181』に寄せて
断絶の大地、来るべき共生は
眩暈の造形 パレスチナ映画史における『ミラル』
応答する力、あるいは〈歴史の歴史〉 ゴダールへの途上で
真理の二つの顔、あるいは敗者たちの詩人 ジャン=リュック・ゴダールのために
歴史の闇への旅 『ショアー』とフェルマン『声の回帰』
VI
フロイトの読者、エドワード・サイード
〈始まり〉のサイード
[書評]エドワード・サイード『オリエンタリズム』
[書評]エドワード・サイード『知識人の表象』
VII
いくつもの砂漠、いくつもの夜
不可視のヴィジョンと隠れた



