出版社内容情報
1930年代の上海、迫り来る戦乱を前に、きらめく光と喧噪、目くるめく色彩に満ちた十里洋場の金字塔は、その基層にダンスホールのリズムに泡影のごとく消えいく人々を包摂して鳴り響き、天に向けて怒りと苦悶の叫びを上げていた。30年代上海の空に彗星のごとく輝いた海派文学の旗手、穆時英の代表作五編を収録する。
金のある奴らには一元なんて端金だが、俺たちは命と引き換えだ。死ぬほど走らなくてはならない。暑い暑い熱毒の日に、客は「遅いぞ、もっと速く走れ」と怒鳴る。アスファルトの道は全部溶けて、踏み出す足の一歩一歩が、まるで煮えたぎる油を踏んでいるみたいで、心と体をしきりに痛めつける。(「上海の獅子」より)
【目次】
上海のフォックストロット
玲
空閑少佐
ライラック
上海の獅子
大柏樹 柏葉海人
穆時英と上海 柏葉海人
収録作品について
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