内容説明
ディストピアっぽい日常を生き抜くために。健康、遺伝子決定、少子高齢化、リアリティ、ルッキズム、分断、生殖管理、依存症、インフルエンス、マインドアップロード―10のディストピアに世界を切り分け、SFを【ストーリー】【サバイバル】【探求】の三つのガイドで読解する。
目次
1 健康ディストピア
2 遺伝子決定ディストピア
3 少子高齢化ディストピア
4 リアリティ・ディストピア
5 ルッキズム・ディストピア
6 分断ディストピア
7 生殖管理ディストピア
8 依存症ディストピア
9 インフルエンス・ディストピア
10 マインドアップロード・ディストピア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Pustota
4
ディストピアをいわばユートピアを目指した設計ミス、エラーとしてとらえて論じるスタンス。微妙な問題を孕む作品が多く取りあげられており、ディストピアを通してリアルな問題が見えてくるのが面白かった。いつの間にかディストピア的なのにそうとすら感じなくなりつつあるものもあると気づかされる。ディストピアに限らず、SFを読む楽しみを再確認できる本。個人的には特に分断の章が好きで、一見危ういのにディストピアにならないのは何故かを論じているのが印象的だった。2026/04/19
黒胡麻
1
様々なディストピア系作品のガイドとして面白い。「消滅世界」で描かれる生殖管理ディストピアが一番おぞましく感じたが、でもこれ半分くらい現実だとも思う。「グレイベアド」の無子高齢化社会でイタチが脅威になるのは現代日本のクマ被害を連想させる。ディストピアをサバイバルする方法については哲学的、抽象的でちょっと分かりにくかった。2026/05/29
Mits
0
SFは基本的に現在を未来に向けて外挿した先の光景を書くものなので、特にディストピアものであれば現代社会に内包されている歪さを映し出す鏡となる。その前提は当たり前すぎて今更なのだが、そう思ってこういう本としてまとめてみると、なんというか、何に注目して何を取り上げるかで「その人が」何を問題視しているのかがわかるものなのだと気づいてしまった。そういう意味で、これはなんだかちょっと恥ずかしい本だ。2026/05/05




