内容説明
これぞ、ジャポニスムの曙!本書は、小野節子が自己を異郷化することによって、国際人としての多面的視野を提示した博士論文の全訳です。グローバル化の進む現在だからこそ、ハーンとロティの視点から炙り出した「不可解なる日本人の民族性」を通して、異文化的他者として自己を見つめ直す必要を再確認する。
目次
序章 日本のイメージ
第一部 イメージ(ロティの日本に対する視線とは;ラフカディオ・ハーンの日本観;日本のイメージ)
第二部 イメージの創造的発想の源(西洋―ロティとハーンのいかなる側面が日本のイメージを決定づけるのか?;日本―何がこの国家の見解を決めたのか?)
終章
著者等紹介
小野節子[オノセツコ]
1941年、銀行家の小野英輔・磯子夫妻の次女として東京に生まれる。父の東京銀行ニューヨーク支店長赴任に伴い、五年間をアメリカで過ごす。1972年、スイス・ジュネーブ大学付属高等国際問題研究大学院で博士号を取得。その後世界銀行に入行。1991年、米州開発銀行へ出向。2001年、シニアアドバイザーとして世界銀行に戻り、組織開発基金の管理を担任。世界銀行退職後は趣味で続けていた彫刻で芸術家として活動を行なっている
牧野理英[マキノリエ]
日本大学文理学部英文学科教授。アリゾナ州立大学英文学科博士課程修了(博士号)。専門分野は現代アメリカ文学(エスニック文学、英語圏日系文学)。単著に『抵抗と日系文学:日系収容と日本の敗北をめぐって』(三修社、2022年、第八回日本アメリカ文学会賞)
田ノ口誠悟[タノクチセイゴ]
静岡文化芸術大学文化政策学部芸術文化学科講師。パリ・ナンテール大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(舞台芸術学)。専門はフランス演劇、近代フランス文学。2019年、第11回小田島雄志・翻訳戯曲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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