内容説明
人間の暗部を冷徹な視線と怜悧な計算で写し取った作品群。登場人物に訪れる運命を魔術的な筆致ながらもリアリティをもたせて描く残酷さに、魅せられる。
著者等紹介
久生十蘭[ヒサオジュウラン]
1902(明治35)年~1957(昭和32)年、小説家、演出家。北海道函館区出身。1920年、函館新聞社に勤務。1922年に演劇集団「素劇会」に参加。1923年に石川正雄、竹内清、高橋掬太郎らと同人グループ「生社」を結成。詩、小説、戯曲などを発表した。1928年に上京し、岸田國士に師事。『悲劇喜劇』の編集に従事する。1929年から1933年までフランスに遊学、レンズ工学や演劇を学ぶ。1936年より久生十蘭名義および様々な筆名を使って作品を発表。同年には明治大学文芸科講師を務める。1937年、岸田が結成した文学座に参加。1939年『キャラコさん』で第1回新青年読者賞受賞、1952年『鈴木主水』で第26回直木賞受賞。1957年、食道癌のため逝去
長山靖生[ナガヤマヤスオ]
評論家。1962年茨城県生まれ。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。文芸評論から思想史、若者論、家族論など幅広く執筆。1996年『偽史冒険世界』(筑摩書房)で大衆文学研究賞、2010年『日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで』(河出書房新社)で日本SF大賞、星雲賞を受賞。2019年『日本SF精神史【完全版】』で日本推理作家協会賞受賞。2020年『モダニズム・ミステリの時代』で第20回本格ミステリ大賞【評論・研究部門】受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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nightowl