内容説明
文明が引き起こした“大破局”によって、海面が30メートルも上昇。人類間引きプログラムが作動!“日本”と呼ばれた国家は、消滅した。かつて存在した首都の半分を海没させてできた都市国家トキヨを舞台に“SFする思考”が紡ぎだす近未来。
著者等紹介
荒巻義雄[アラマキヨシオ]
1933年、小樽市生まれ。早稲田大学で心理学、北海学園大学で土木・建築学を修める。日本SFの第一世代の主力作家の一人。2023年、『小樽湊殺人事件』(小鳥遊書房)刊行。『SFする思考』にて第43回日本SF大賞受賞。現在も生涯現役をモットーに、作家活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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宇宙猫
15
挫折。言葉のチョイスが、昭和だったら最先端でお洒落だたかもしれないけど、今となってはかび臭い感じ。内容も取り立てて面白い訳でもなく、頑張って読んだけど1章で挫折。2025/02/24
イツキ
3
不思議な読み味の作品でした。温暖化で水没した日本、それのきっかけとなった人口過剰と地球を支配したAI、そしてほのめかされる陰謀論のようなフィクサーの存在。そしてこれらが特に解決されるわけでもなく、そんな世界情勢に対して様々なSF作品や哲学、芸術を引用してディスカッションを続けていくというそこに生きている重要な立ち位置にいる人々の日常を描いたような印象でした。作中で答えが出ないという意味ではやや消化不良ですが妙にリアルというか実際に存在する世界の話のように感じられる作品でした。2024/01/27