内容説明
1932年に雑誌Europ¨aische Revueに発表されたユングによる『ユリシーズ』論。訳者二人による解説もつき、ユングとジョイスの関係性が紐解かれる!
目次
『ユリシーズ』―心理学者のモノローグ(カール・グスタフ・ユング)
訳者解説(ジョイスとユング(小田井勝彦)
マボット街のブルーム(近藤耕人))
著者等紹介
ユング,カール・グスタフ[ユング,カールグスタフ] [Jung,Carl Gustav]
1875年生まれ、1961年没。スイスの精神医学者、精神分析学者、チューリッヒ大学講師、バーゼル大学教授を歴任。1906年から1913年まではフロイトの主要な擁護者であった。ユングがリビドーの概念をフロイトが主張した肉体的な意味を超えて一般化したために二人は訣別、その後歴史や宗教、東洋思想、錬金術などを探究し、「元型」、「集合無意識」などの概念を導入した分析心理学を創始
小田井勝彦[オダイカツヒコ]
1976年千葉に生まれる。専修大学非常勤講師
近藤耕人[コンドウコウジン]
1933年東京に生まれる。明治大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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燃えつきた棒
31
これは愉快!こいつは笑える。ユング先生も相当苦労されたご様子。 【この絶望的な空虚さが、この本全体の主調なのである。無で始まり無で終わるだけではなく、徹底して無から成っている。すべてがひどく無意味である。(略)何も内容がない七三五ページは決して白紙からなるのではなくみっしり印刷されている。読んで、読んで、読んで、あなたは読んだものを理解したふりをする。(略)内心絶望しながら一三五ページまで読み、途中で二度居眠りした。】(カール・グスタフ・ユング「『ユリシーズ』 心理学者のモノローグ」)/2023/12/30