内容説明
相反する、あるいは無関係なベクトルが断片的に存在・交錯しているようにしか見えない作品について、テクスト分析や同時代資料の活用により「構造」を取り出して示すことで、読者がその見取図を参照しながら、それぞれの作品・資料の固有の意味を理解できるようにする。里見〓・有島武郎・本多秋五についての新視角からの研究も収録。
目次
第1部 武者小路実篤文学の構造と同時代の状況(第一創作集『荒野』にみる“文学”生成の過程;『白樺』創刊前後における創作方法の転回;第二創作集『おめでたき人』発表当時の文壇状況と戦略 ほか)
第2部 『白樺』派文学への新視角(里見〓「かね」論―貨幣蒐集と欲望;“資料紹介”『有島武郎全集』未収録・有島武郎の志賀直哉宛書簡―原田喬氏より白樺文学館への寄贈資料;本多秋五の“野性”と“後退”―「『白樺』派の文学」への接近)
第3部 英文論文(Mushak〓ji Saneatsu’s Early Works and the Historical Role of Civilization:Structure of “Pure Inner Space”)
著者等紹介
瀧田浩[タキタヒロシ]
二松學舎大学教授(文学部国文学科)。専門は日本近代文学、文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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