内容説明
日本研究の国境を超えた新しいフィールドが形成され、次の章が今まさに開かれようとしている。意欲あるものはこの刺激的な瞬間に立ち会うべきである。この本のなかにも多くの裂け目がある。しかし、その裂け目からこそ、日本と日本をふくむ世界をリアルにとらえ直すまなざしが生み出されてくるのだ。
目次
第1部 言葉の壁・方法論の谷・技術という橋(日本研究の本場は日本だけじゃない 私はなぜ海外に日本の書物文化を発信するのか;先ず隗より始めよ なんで、どうやって私は「英語でも」研究をするようになったのか;「いま」「ここ」の当たり前を問いなおす 私は「変」じゃない―私が日本研究する理由)
第2部 エンパワーメントとしての知の創造(バリアフリーな研究環境をつくる アメリカ人障害者として日本で暮らすこと―複合的な障壁と非排他的な想像性;アカデミアの暗黙の特権を批評する 白人性と日本研究)
第3部 周縁的なものに光をあてる(「古典」の固定観念を変える 世界とつながる日本古典文学―物語の継承と再創造から;文字という視点から見えてくるもの テクストと物語をつなぐ日本文学)
第4部 日本とアメリカにあわいで(アングロ・アメリカン・フェミニズムよ、さようなら なんでアメリカで日本古典文学研究するの?;微妙に場違いな自分を肯定してくれるもの 根無し草たちの日本研究―知の大成としての書物・言語・国境の関係について)
著者等紹介
シュミット堀佐知[シュミットホリサチ]
ダートマス大学(米国)アジア社会文化言語学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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