出版社内容情報
アルコールから受ける害を少なくしていくために「今すぐ」
アルコール依存症治療は、治療が必要な人の多くが受けていないことが問題です。放置していると進行し、酒量は増え、ますますコントロールがきかなくなります。
本人の意思の力だけではコントロールすることはできません。また、家族など身近な人が叱ったり、止めようとしてもうまくいきません。
健康や社会生活、また本人だけではなく身近な家族にも深刻な影響を与える事態になります。アルコール依存症は、飲酒運転や犯罪にも結びつきやすくなるリスクがあります。
アルコールによるトラブルを少しでも経験した時点で(できればその前に)、対策を講じるようにすべきです。
一方で、近年、飲酒によるトラブルに対する社会の目は昔より厳しくなり、アルコールの害や治療に関する知識が広まったことにより、かつてより早期に治療を開始する人も増えています。
また「断酒しかない」といわれていた治療も、ここへきて選択肢も増えてきており、それを助けるツールも登場しています。
アルコール依存症の治療は難しく、時間のかかるものですが、その害を減らしていくことは今すぐに始めることができます。
本書は、アルコール依存症が治療の必要な病気であることや、知っておくべき基礎知識、医療機関での治療、本人や家族にできる対処法などを詳しくわかりやすく紹介しています。
内容説明
治療が必要な人の9割は治療を受けていない。早く始めるほどよい。今からでも遅くはない。
目次
序章 もしかしてアルコール依存症?
第1章 変化するアルコール依存症治療
第2章 飲酒がひき起こす問題
第3章 アルコール依存症で受診する
第4章 アルコール依存症の治療
第5章 本人・家族ができること
著者等紹介
樋口進[ヒグチススム]
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター名誉院長・顧問。精神科医。1954年生まれ。東北大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部精神神経科学教室に入局。のちに国立療養所久里浜病院(現・独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター)へ。同病院の臨床研究部長、副院長、院長などを経て現職。専門はアルコール依存やネット依存、ギャンブル依存などの予防・治療・研究。国際アルコール医学生物学会理事長を務めるなど、アルコール依存治療の分野で国際的に活動。2017年4月、久里浜医療センターに減酒外来を開設。日本アルコール関連問題学会前理事長、WHO専門家諮問委員、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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