内容説明
同心円的なウォーラーステインの世界システム論は単純に過ぎると、経路別近代化論が提起され、世界の食糧騒擾史のなかに日本の米騒動とその研究史が位置づけられる。石高制下の特権商人を襲う街頭騒擾から、維新=「上からの近代化」の移植産業革命が生み出した労働者の争議・消費者運動が主導する、近代米騒動に変容する。
目次
第1部 世界の食糧騒擾(農業が始まって食糧危機・騒擾が生ずる;中世末・ルネッサンス期の食糧騒擾;大航海時代に食糧騒擾も世界化;西欧市民革命と食糧騒擾;日本近世の米騒動 ほか)
第2部 日本米騒動の研究史(各層の「米騒動」期における反応;戦前の「米騒動」研究;戦後一九五〇年代までの研究;五〇周年期(一九六八年前後)からの研究
六〇周年(一九七八年)からの研究 ほか)
著者等紹介
井本三夫[イモトミツオ]
1930年生まれ。元・茨城大学理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。