感想・レビュー
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nnpusnsn1945
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沖縄戦で戦死した兵士伊藤半次の絵手紙(軍事郵便)を纏めてある。兵営や満州の状況についても想像しやすい。半次さんは絵がうまく、階級も早く昇進したためか、内容が多く書けている。検閲対策として家族だけの一種の暗号を使った情報のやり取りもしたようだ。所属した野戦重砲兵第23連隊の連隊史や、白梅学徒隊の証言もあり、沖縄戦についても(加害系の話はないが)多面的に書いてある。護国神社の宮司の文等には疑問があるが、決して右派的な内容ではなく、編著者の平和に対する想いは本物である。2022/08/10