内容説明
第一短歌集。
目次
複数性について
days and nights
光について
untitled
hikarino/蜂と蝶
CULT/蛾
Xtal
生活について
カミングオブエイジ
GAME
七月
still life
幻滅
痛みについて
Love/Life
予告篇
初期の光
motion picture
閃く
tender〔ほか〕
著者等紹介
青松輝[アオマツアキラ]
1998年生まれ。東京大学Q短歌会に2018年から2022年まで所属。「ベテランち」「雷獣」の名義でYouTubeでも活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まぁみ
18
なかなかに斬新さが際立っていました。凡人の私とは目の付け所が違うんだね。何回読んでも新しい気持ちになる。これからも追いかけたい。では、いくつかをば。きみのせいじゃない離れる救急車のサイレンの音が変わってくのは/別になにも象徴してはいないけど光を反射して靴しろい/ワンアンドオンリーが、って聞いてから競走馬の名前だと知るまで/天啓のように空から降ってくる何千万色のポイフルが/和歌みたいな調べで空が晴れていくのを僕は困り顔で見ていた2023/08/31
水色系
13
都会的でつぶやき的な歌集だと思った。装丁も良き。好き→いたるところで同じ映画をやっているその東京でもう一度会う(P8)/愛はカルト 一生ものの思い出にプラモデルみたいに触ってほしい(P37)/一光年遠くで一年前のきみは5秒後に広告をスキップ(P48)/天啓のように空から降ってくる何千万色のポイフルが(P107)/初恋を思い出したりするのかな、コールドスリープ後のわたしって(P158)/生きて死ぬまでになんども水はからだを巡り、A Flower Named You.(P193)2023/10/22
まひろ
6
たまらなく良かったです。好きな詩を紹介します。/ 数字しかわからなくなった恋人に好きだよと囁いたなら4/初恋を思い出したりするのかな、コールドスリープ後のわたしって/コーヒーを飲みながら朝が開花するところを見ていたのでした。完。/僕の最初の恋愛詩の対象が、いま、夜の東京にいると思う/リュックには花といろはすをいっぱいに、期待してていいんだよ運命を/濡れたヴォルヴィックのボトルに少しだけ残っているA(涙のような)2023/08/14
qoop
5
同世代に向けた歌なんだろうな。表現や言葉のチョイスの面でたびたび、ぼくは範囲外だなと感じた。2018年から2023年の作とのことだが後半の方がしっくり来る。/愛のWAVE 光のFAKE どうしよう、とりあえず、生きていてもらってもいいですか?/疾走感があるのに遅い なんだろうこれ 遅い疾走感がある/死ぬ前にさいごにきみに与えられるクイズは二択 炎か/煙か2023/09/11
Mimi Ichinohe
5
雷獣ベテランちの歌集。卒業アルバムみたいな装丁も素敵。破調の、表現する人の短歌。時々読み返してごらんって未来の私に伝えておきます。《百年間、降りそそぐように蝉は生まれ、雷はたまに人に当たった》《かもしれない運転を心がけたこと、誓って一回もありません》《栞紐はながい読書のためだけのあなたは僕だけの世界君主》《おりゃおりゃおりやおりゃおりゃおりゃって生きてたらはちゃめちゃに光ってる夏の海》《絶景を想像してよエベレストでしぬときにみている絶景を》《スイセンの中にある(あっ、好きな人、毎日素敵でありがたう)毒》2023/12/17
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