出版社内容情報
優しい花に見守られ、迷子の女子高生と不器用な男子大学院生、お日様のような大学教授が紡いだ「最期の同居生活」とは。
【目次】
内容説明
他人と距離を置く孤独な女子高生の桔帆は、バイト先の花屋で「毎月20日、必ず奥さんのために花を買いに来る」お日様のような笑顔を放つ謎の大学教授・東明に出会う。夏休みに入った頃、東明は彼女にある提案をもちかけた。「自分がバカンスへ行く間、家の庭の世話をしてほしい」。戸惑いながらも了承した桔帆が、東明の自宅へ向かうと。「なんだお前、やっぱストーカーとかだったわけ?」。以前、桔帆が大学に花を届けに行ったときに、彼女を東明のストーカー扱いした「東明の弟子」と呼ばれる不機嫌そうな大学院生・綾瀬がそこで待ち構えていて―。東明が仕組んだ、不思議な「同居生活」。三人はいつしか、かけがえのない「友人」となるが、その奇妙であたたかな生活は、ある日突然終わりを迎える―。
著者等紹介
柑実ナコ[カンミナコ]
兵庫県出身。コロナ禍だった2020年、「家の中でも自分が楽しめること」そして「あわよくば誰かを楽しませることが出来ること」として、WEBにて小説の投稿を開始。2022年「ことのは文庫×魔法のiらんど『泣ける文芸小説』コンテスト」で大賞を受賞。受賞作「君はいつも、迂回する」にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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📖®書店員🍵
3
お日様のように穏やかに柔らかく優しく見守ってくれる『シノさん』 月夜のようにじっと時間が過ぎるのを暗闇に紛れて待ち続ける『桔帆』 風のように時には荒れて、時には寄り添い、時には背中を押してくれる『綾瀬』 他の登場人物たちも魅力的で大好きになりました。 本当に夢中で惹き込まれる物語だった。 音や香り、彩りまでしっかりと感じられる繊細で柔らかい文体もあり1つ1つの文章が心にじんわりと染み込んで、登場人物たちの関わりや苦悩や葛藤にふれる度に胸が締め付けられて涙が止まらなかった。2025/08/29
サリー
0
◯2025/09/30