出版社内容情報
深夜のラーメン。風邪の時の鍋焼きうどん。実家の味の野菜カレー。食にまつわる、ほのぼの笑えてしみじみおいしい35話の短編集。
内容説明
大学生同士のカップル未満が初めて一緒に食べた朝ごはん。偶然会った高校の同級生と食べる深夜のラーメン。風邪の時に同僚が作ってくれた鍋焼きうどん。料理が嫌いな上司に食べさせたくて母に教わる煮物の作り方。おにぎりが苦手になった理由ともう一度食べられるようになった理由。クリスマスパーティーで知るとり天の味と気になる人の意外な一面。お互いが買ってきたパンと飲み物を交換して食べる昼休み。弟お手製の夏カレーで思い出す、懐かしくておかしな過去。鰻が救ってくれた誰かの世界。かつて味わったことがあったかもしれない、もしかしたらこれから味わうかもしれない、そんな素敵な「食」にまつわる35の風景。
著者等紹介
村田天[ムラタテン]
神奈川県出身。2019年、第7回ネット小説大賞を受賞。受賞作『藤倉君のニセ彼女』(一二三文庫)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
170
数頁に収められた小説を読み終えるたび、ミルフィーユのように小さな幸せが幾重にも重なり合い、ほんのりと癒されていく。アイスクリームが溶けるまでに伝えたいけれど。あの日に戻りたくなるような、でも少し恥ずかしいような青春時代。色々と起こり続ける世の中で、ゆったりとした時間が流れるとき、物語は傍らにある。甘酸っぱくてぎゅっとしたくなったり、瑞々しくて眩しくて勇気が出せなかったりして。珈琲の香りをかぎながら大人になるまで胸にしまい込んでいた思い出を探す、素敵な一冊。誰かと食べた懐かしい料理に思い巡らせてみませんか。2025/02/01
えつ
9
3分で読める35話のアラカルト、とタイトルにあるだけあって、どのお話もすぐに読めちゃう。え?ここで終わるの〜?!なんて思っていたけど、あとで続編に出会ったりして、展開にちょっとニヤニヤしてみたり…。どのお話もお料理は美味しそうだし、満足感ありましたー!!!中でも、煮物大作戦と食いしん坊大作戦が好きでした。NetGalleyにて。2025/05/01
alleine05
6
お食事要素とほんのり恋愛要素(恋愛要素がほとんど無い話もあるけど)をからめて、といった感じのショートショート集。良かったんだけどまとめて読むとさすがにどの話も似たような調子に感じられることもあったので、一気に読もうとせず数話ずつちょこちょこ読み進めた方がもっとじっくり味わえたかなと。2025/05/21
ゆり
1
短編集ながらも、長編を読んだような満足感。恋愛が多めでキュンキュンしている間に終わってしまう。 しかし気になる話は続編もあったりして、大満足でした。気軽に読めるところもお気に入りです。1章ずつ読むのも、一気に読んでみるのも、いろんな読み方ができるのも好みです。 #NetGalleyJP2025/04/17
トラママ
0
サラッと読了。2025/04/25