出版社内容情報
少女・六花に宿るもう一人の人格・希美。彼女との出会いで高校生・朝陽の日常が一変する。水瀬さらの贈る感動の四季シリーズ最終章!
内容説明
心臓移植を受け、1年遅れて高校に進学する幼馴染の六花。小さい頃から妹のように面倒をみていた朝陽は、ある日、六花の中にもう一人の人格がいることを知ってしまう。彼女は自分のことを「希美」と名乗り、朝陽に『約束の場所』へ連れて行ってほしいとお願いをする。六花と希美…『二人』の秘密を知った朝陽は、周囲にバレないよう協力することを決意するが、その出会いは朝陽自身が抱えるある事情にも変化をもたらすことに―。もう叶わないはずだった約束。希美の想いと、朝陽と六花の想いが重なり合い、奇跡が起きる!
著者等紹介
水瀬さら[ミナセサラ]
『あの日、陽だまりの縁側で、母は笑ってさよならと言った』(アルファポリス)で作家デビュー。『涙の向こう、君と見る桜色』(ポプラ社)でピュアラブ小説大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
心臓移植を受け、1年遅れて高校に進学する幼馴染の六花。小さい頃から妹のように面倒をみていた朝陽は、ある日、六花の中にもう一人の人格がいることを知ってしまう青春小説。健康を取り戻した六花に対して、どこか以前の過保護な気持ちを捨てきれずにいる朝陽。そんな彼が気づく六花の中の自分のことを「希美」と名乗り、朝陽に約束の場所へ連れて行ってほしいとお願いをするもう1人の少女。かつて果たせなかった約束があって、様々な出会いと別れを目の当たりにする中で、自分の抱えていた鬱屈や六花への想いに向き合ってゆく素敵な物語でした。2024/05/05
まる子
24
水瀬サラの四季シリーズ最終巻。母親に捨てられたたと思っていた朝陽。心臓移植をして元気になった幼馴染みの六花。六花の身体を借りて現れた希美。それぞれが、誰かに、伝えたい想いがあったー。希美は六花の中で生き続け、後悔していた願いが叶いあの場所へ。彼女からもらった勇気を大切に。明日、今日と同じようにあなたの大切な人が生きているとは限らない。後悔するくらいなら、ほんの勇気を出して「伝えたいことは、伝えられるうちに伝えなきゃ」ね!10代だったら刺さる青春恋愛ストーリー。2024/08/06
なみ
17
高校生の朝陽は、幼馴染である六花の中に、彼女の心臓のドナーとなった希美という女性の人格があることを知る。 朝陽は希美の願いを叶えるため、約束の場所を探すことに。 自分の未熟さに気づき、成長していく朝陽を軸としながら、友情や恋愛といった要素や、希美の切ないエピソードが、作品を綺麗に彩ってくれます。 登場人物たちの思いが交わって起きた、奇跡的な結末がとても素敵でした。2024/05/05
色素薄い系
3
NetGalleyより。「何も出来ないままの六花でいてくれればいい(そうすれば自分を頼ってもらえる)」っていうモラハラ気質があってうへぇってなったんだけど、こんな風に思う自分は最低だって改善しようと努力してくれたので良かった。伝えられる事は伝えられるうちにという言葉の持つ重みを希美の件とマスターと響子さんの関係を通して学んだ朝陽が後悔しない為に踏み出した一歩はまさに冬から春へ向かう物語でした。2024/03/10
DI
1
朝陽と六花は家が隣同士の幼馴染だけどそれぞれが生活環境に問題があった。 朝陽は両親が離婚して父が再婚したため血の繋がらない母とその子供といる。 六花は心臓の病気でドナーの希美からの心臓移植で生きてる。 その希美が亡くなる前に彼氏との約束を果たすために時々六花の身体に宿る。 この辺りはよくあるお話だと思いますが、伝えなければいけないことは躊躇せず 相手に言わないといけないと周りの人達の優しさもあってお互いに気づく。 ピュアな恋愛話を楽しむことができました。 #NetGalleyJp2024/07/21