出版社内容情報
なぜかちょっとだけ困った人ばかりがやってくる海沿いに建つ小さなカフェ。そこで巻き起こるイケメン兄弟のカフェ×ミステリー。
内容説明
『キッチン・マホロバ』は、海沿いに建つ小さなカフェで、なぜかちょっとだけ困った人たちばかりがやってくる。大学の夏休みで、兄・水城海人のカフェを手伝う成留は、ある日、店に棲み着く黒猫を追いかけてきた黒い服を着た女性、邑崎紫と知り合う。ふわりと優雅で甘やかなプルメリアの香りを纏う紫が気になる成留は、彼女が興味を示す困った人たちの持ち込む数々の謎を、兄とともに解き明かしていくことになるが、それは彼女がここに来た本当の理由にも触れていくようで―。自然豊かな景勝地・愛島で巻き起こる、泣いて、笑って、ホッとする、美味しいカフェ&ミステリー!
著者等紹介
悠木シュン[ユウキシュン]
1980年生まれ。広告代理店、デザイン事務所、印刷会社勤務を経て2013年『スマートクロニクル』で第35回小説推理新人賞を受賞。2014年『スマドロ』(双葉社)でデビュー。現在も作家として活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mocha
84
海辺の隠れ家的お店〈キッチン・マホロバ〉。優秀な兄と心優しい弟が、訳ありなお客様の相談事にこたえるというお話。どの謎も真相は意外にヘビー。マーフィーの法則から解明するというのがミソだ。内容よりも地元ネタというところが楽しくて、同じ年頃の息子達がいる身としてはますます親近感を覚える。メニューも美味しそうだし、このカフェが実在したらいいのに♡カフェ×謎解き×ねこ=ちょっと読みたくなるという法則も成立ちそう。少し切なく、秋の始めのこの季節に似合いの本だった。2020/09/15
ゆのん
61
【海の日だから】海の見える見つけたにくい場所にあるカフェ。隠れ家的な感じのお店を切り盛りするのはイケメン兄弟。猫は何故木から落とされそうになったのか…店に送られてくる本の謎などなど日常のミステリを解く。土台には『マーフィーの法則』。『事実』と『真実』を解いた先には優しさにほっこりするものや、切ないものもあり楽しく読めた。1712020/07/23
よっち
37
大学の夏休みで福岡・愛島にある兄・水城海人のカフェを手伝っていた成留が、店に棲み着く黒猫を追いかけてきた黒い服を着た邑崎紫と出会い謎を解き明かすカフェ&ミステリ。猫を助けてくれた男、彼の想い人がプロレス愛好会を立ち上げた理由、一人の女子高生を巡って勝負した先輩後輩の顛末、中学生が突然髪を切った理由、プロポーズを断った理由、お店に本を送り続けた人の正体など、人間関係の繋がりでもたらされる謎を兄弟と紫で解き明かした物語は切なかったですけど、ほろ苦いけれど希望もまた感じられるそれぞれの優しい結末が印象的でした。2020/07/20
horihori【レビューがたまって追っつかない】
36
福岡の愛島にあるカフェ「キッチン・マホロバ」で、頭脳明晰な海人と心優しい成留が、店に棲み着く黒猫を追いかけてきた女性・紫と知り合い、彼女が興味を示す訳ありな客の悩みを兄弟で解決する。読み始めは、いつもより伏線の張りは弱めで、強引さを感じる展開。とはいえ、馴染んでくると、イケメン兄弟の推理は的確かつ優しい。マーフィーの法則は未読だけれど、海人の娘ちゃんもお勧めしてるし一度読んでみたい。作者も続編に意欲的だし出るのが楽しみ。別の作者だけど、門司にもイケメン店長いたなぁと思い、福岡にイケメン増産疑惑浮上。2020/11/08
ツン
35
ぐるっと回って伏線が回収されていきます、5章に渡って。そして、最終章になって一気に急加速、ゆかりさんの秘密が解き明かされます。see you againできると嬉しい。2021/02/08