内容説明
自然がいっぱいのいなかが大すき。ペットのウサギやカエル、ネズミを絵にかいて、おはなしをつくるのもとくいです。そんな女の子がいまにのこる、すばらしい仕事をなしとげました…いたずらうさぎ「ピーターラビット」を生み出した絵本作家ポターの初めての伝記絵本。
著者等紹介
マーシャル,リンダ・エロビッツ[マーシャル,リンダエロビッツ] [Marshall,Linda Elovitz]
アメリカ東部の都市、ボストン近郊で育つ。児童教育を教える仕事に従事したのち、子どもの本の作家となる。これまで20冊近い本を出版し、数々の賞を受賞。本屋の経営や、文化人類学の博士号を目指すなど、様々な経歴をもつ。ニューヨーク郊外にある農場と市内を行き来しながら夫と暮らす
アービナティ,イラリア[アービナティ,イラリア] [Urbinati,Ilaria]
イタリア、トリノ在住のイラストレーター
おびかゆうこ[オビカユウコ]
小比賀優子。東京生まれ。国際基督教大学語学科を卒業し、出版社勤務、ドイツ留学を経て、子どもの本の翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
39
彼女の伝記を読んで初めてナショナルトラスト、湖水地方の保存にどのぐらい彼女がかかわっていたかを知り感動しましたが、この本ではそんな彼女の姿を小学生が楽しむことができます。…ていうか漫画で伝記にしてくれたら、娘が大喜びで読みそう。2021/03/18
がらくたどん
37
ご感想に惹かれて。ポターの創作活動だけでなく中晩年の自然保護活動に光を当てた1冊。創作への熱意も自然科学への興味も「女性」」ということで思うに任せなかった時期。ロンドンの自宅で骨格標本まで作ったという研究家だ。悔しい思いもした事だろう。逃げす弛まず出版・商品化で自立した経済力を手に入れ、愛したフィールドの維持のために未来への道筋をつけるための資源とする本当に筋の通った人生だと心から思う。まだ薄っすらしつこく残る「女の子」の壁を感じる少女達、内向きの社会の壁を感じる少年達の深呼吸のきっかけになればと思う。2021/11/23
鴨ミール
31
急遽6年生の読み聞かせ担当になり、ピーターラビットと作者を紹介したいと図書館に相談したら、教えてくれた絵本。その図書館にほピーターラビットの紙芝居があり感動した(地元にはなし)絵本伝記という感じでナショナルトラスト運動についても触れてある、というかタイトルから言うとそこが主ですね。見慣れた風景が変わることは悲しいことでもあるので、外国にはそうした活動もあると知るとっかかりにはなる。2025/07/03
のえる
29
図書館絵本。小学生の頃ピーターラビットの絵本を図書室で借りて読んだなぁ~と思い出し作者のビアトリクス・ポターの伝記絵本をチョイス。 優れた観察力で沢山のことを学んだビアトリクス。この時代の上流家庭の女性は一人で旅に出ることも大学で学ぶことも仕事に就くこともできないのが当然なんて。そのような中ある出版社がビアトリクスのことを男性だと思い込み仕事を依頼したことから始まる…性差別等で進まないこともあったけど外界と積極的に関わりビジネスとして大成功させた逞しい姿勢は惹かれた。自然と動物たちを守ったことも。2021/03/12
みさどん
25
湖水地方へ行ったとき、生家や自然が残っているんだなとイギリスの良さを思っていたら、彼女の方策だったのだ。先見の明があり、そのために私財を惜しまなかったポターが素晴らしい。女性の働き手としても先駆者の彼女。いまだに世界で愛されているピーターラビットのキャラクターも素晴らしい。シールをいっぱい買ってきて手紙やハガキにはりつけたものだ。2021/03/07