出版社内容情報
世界史学習は歴史記述を暗記するだけではなく、過去と歴史のズレなどを意識できる力、人が歴史と関わる力、つまり歴史的思考力を養うための学習である。本書は、その教育と学習方法を提示した出会い直しのための世界史テキストである。
内容説明
「過去‐現在‐未来」の時間の流れの中で「いま、ここ」を生きる「私たち」。「歴史」はこれらとどのような関係を取り結ぶのか。バックミラー(歴史教科書)に過去を認めながら未来に向かって進む。しかしミラーに映るのは過去ではなく歴史。もう存在しない過去はそこにない。映る歴史は国家を主語にした政治史‐大文字の歴史。この歴史とどう向き合うべきか。そのチカラを「ヒストリーリテラシー」として中等教育で培う歴史的思考力と考えてきた元高校教師。その伝説の世界史授業を誌上で全再現。431のコラムで問う、これまで書かれなかった新しい「出会いなおしの世界史」。
目次
ようこそ人生の必須科目『高校世界史』へ
ヒトから人へ
オリエント世界と東地中海世界
地中海世界と西アジア世界
南アジア世界
東アジア・内陸アジア世界
東南アジア世界
イスラーム世界の形成
ヨーロッパ世界の形成と発展
東アジア世界の変容とモンゴル帝国
ユーラシア諸帝国の繁栄
中世から近世へ
古代アメリカ文明
近世ヨーロッパ
欧米における工業化と国民国家の形成
産業資本主義の発展と帝国主義
アジア諸地域の変革運動
世界戦争の時代
近代化と「私たち」
国民国家体制と東西の対立
現代の文化、現代の文明
著者等紹介
安達一紀[アダチカズノリ]
元高校教員(世界史)。1963年大阪生まれ。尼崎市立尼崎高校、筑波大学第二学群人間学類卒業。以後、兵庫県立高校教員として36年間、主として世界史教育に携わる。兵庫教育大学大学院修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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