出版社内容情報
本書では「エモい」をキーワードに、たくさんの浮世絵を紹介しました。切なく儚い「きゅん」とする作品(第一章)、ドラマティックで「どきどき」する作品(第二章)、優雅で美しく「ほれぼれ」する作品(第三章)、季節や自然の情緒が「しみじみ」と感じられる作品(第四章)、神秘的で「ぞわぞわ」する作品(第五章)、ユーモラスで「にやにや」する作品(第六章)と、さまざまな「エモい」を通して、浮世絵の面白さを伝えています。
浮世絵に興味はあるものの、なんとなく難しそうに感じて“食わず嫌い”になっている人は少なくないでしょう。しかし、直感的に楽しむ見方があってもよいはずです。本書で浮世絵の「エモさ」に感動し、心を震わせていただければ幸いです。
(本書「はじめに」より)
浮世絵は、感情のタイムカプセル。
江戸時代の浮世絵師が込めた想いは、時を越えて、現代の私たちの心にも響く。
【目次】
[巻頭]
・はじめに
・浮世絵の種類
・浮世絵師の生きた時代
・浮世絵師の系譜
[第一章]きゅん|切ない&儚い浮世絵
・『夜の梅』鈴木春信
・『雪中鷺娘』鈴木春信
・『東海道五拾三次 蒲原夜之雪』歌川広重
・『婦人相学十躰 浮気之相』喜多川歌麿
・『松竹梅 湯嶋掛額』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 清姫日高川に蛇躰と成る図』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 葛の葉きつね童子にわかるゝの図』月岡芳年
・『歌撰恋之部 物思恋』喜多川歌麿
・『浮世絵吉原大全 引込新造の床』渓斎英泉
・『百物語 皿屋敷 葛飾北斎
・こらむ|江戸っ娘エモコーデ
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵はこんな流れでつくられる
[第二章]どきどき|ドラマティックな浮世絵
・『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』葛飾北斎
・『冨嶽三十六景 山下白雨』葛飾北斎
・『相馬の古内裏』歌川国芳
・『奥州安達が原ひとつ家』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 皿屋敷おきくの霊』月岡芳年
・『名所江戸百景 深川洲崎十万坪』歌川広重
・『六郷の渡』鳥居清長
・『歌満くら 茶屋の二階座敷の男女』喜多川歌麿
・『清水の舞台から飛ぶ娘』鈴木春信
・『雨夜の宮詣(見立蟻通図)』鈴木春信
・『夕立図』鈴木春信
・『六玉川 調布の玉川』鈴木春信
・『春夕美女の湯かゑり』歌川国貞
・『名所江戸百景 水道橋駿河台』歌川広重
・こらむ|眺めていると心が震える!エモい風景
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵の普及に貢献した版元の役割
[第三章]ほれぼれ|優雅で美しい浮世絵
・『当世三美人』喜多川歌麿
・『青楼美人六花仙 扇屋花扇』鳥文斎栄之
・『当世遊里美人合 花下酔美人』鳥居清長
・『青楼美人合姿鏡』北尾重政・勝川春章
・『新吉原年中行事 陽春正月年礼 扇屋内花扇』渓斎英泉
・『見返り美人図』菱川師宣
・『吉原楼中図』葛飾北斎
・『冨嶽三十六景 深川万年橋下』葛飾北斎
・『江戸の花子供遊ひ 一番組 よ組』歌川芳虎
・『菅原伝授手習鑑 三代目市川八百蔵』歌川国政
・『三代目大谷鬼次の(奴)江戸兵衛』東洲斎写楽
・『市川鰕蔵の竹村定之進』東洲斎写楽
・『三十六ばんつゞき 役者十二つき 十二月むかふ島雪ふりの図』歌川豊国
・『立美人図』鳥文斎栄之
・『両国夕景一ツ目千金』歌川国貞
・『立姿美人図』懐月堂安度
・『芙蓉不及美人粧 玉屋内花紫』渓斎英泉
・『東京二十景 芝増上寺』鳥文斎栄之
・こらむ|歌舞伎役者、力士、火消…江戸のモテ男!
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵が海外での日本文化ブームの先駆けとなったワケ
[第四章]しみじみ|季節や自然の情緒を感じる浮世絵



