出版社内容情報
犬と暮らす毎日は、喜びと癒しに満ちています。眠るとき足もとに寄り添い、帰宅すれば全身で「おかえり」を表現してくれる存在――その温もりに、どれだけ救われてきたか分からない、という方も多いでしょう。しかし同時に「どうしてこんな行動をするんだろう?」と首をかしげる瞬間も訪れます。吠える、かじる、立ち止まる、粗相をする…。人から見れば「困った行動」でも、犬にとっては大切な気持ちのサインであることを知っていますか?
本書『ねえねえ、何を言いたいの?―行動学で読み解く、犬があなたに伝えたいこと』は、ドッグインストラクターである著者が、犬の行動を「問題」としてではなく「伝言」として受けとめる視点をわかりやすく解説する一冊です。犬の耳や目、背中の毛の動き、声の調子やしぐさなど、私たちが見逃しがちな小さなサインを「行動学」という科学的な背景とともに読み解き、飼い主が適切に応えることで信頼関係を深められることを伝えています。
すでに犬を飼っている人にとっては、「叱る」から「対話へ」、「服従」から「両想いへ」と関係を育むきっかけになります。たとえばソファをかじるのは退屈や不安の表れかもしれませんし、遠吠えは「ここにいるよ!」という仲間への呼びかけかもしれません。行動の奥に隠れた気持ちを知れば、叱責よりも共感を選べるようになります。
これから犬を迎えたい人にとっても、本書は強い味方になります。犬が「世界をどう感じているのか」、人と違う感覚の仕組みを知るだけで、初めての暮らしはぐっと安心できるものになるでしょう。「失敗より成功で育つ」という行動学の基本を理解していれば、トイレのしつけも散歩も、無理なく楽しく進められます。
また、トリマーやトレーナー、獣医師など、犬にかかわる仕事をしている方にとっても実用的な知識が詰まっています。犬の行動を単なる「クセ」や「問題」として処理するのではなく、背景にある感情や環境要因を読み取る視点は、現場での信頼構築に直結します。小さなサインを尊重できる人は、犬からも飼い主からも「安心して任せられる存在」として信頼されるはずです。
犬は言葉を話せませんが、全身で気持ちを語りかけています。そのサインに気づき、想像し、応えること。それは犬との絆を深めるだけでなく、人自身の優しさや自信を育ててくれる行為でもあります。本書は、犬を「叱る対象」から「理解したいパートナー」へと視点を変えてくれる、すべての犬好きに向けた心強いガイドです。
【目次】
内容説明
「うちの子ともっと深くつながりたい」あなたの「困った」にお答えします。
目次
はじめに どうしたら、愛犬との関係をもっと深められる?
第1章 叱る前に耳をすませる 犬の“心の言葉”を知る
第2章 おうち時間のサインに気づく 小さなSOSの読み取り方
第3章 外の世界で寄り添う お散歩に隠された気持ち
第4章 食事の時間にこめられた愛 ごはんに見える心と体のサイン
第5章 小さな試練に寄り添う 留守番と来客の不安をほどく
第6章 年齢に寄り添う 子犬もシニアも、そのままで愛おしい
第7章 信頼を育む毎日 叱らずに通じ合う習慣
おわりに 「わかってあげたい」という気持ちが、一番の贈り物
著者等紹介
井野めぐみ[イノメグミ]
ドッグインストラクター/犬と人とのコミュニケーションコーチ/ペット共生コンサルタント/両想いLIFE協会/DOGGY FRIENDS代表。現在、愛犬ルークと愛猫ノア、アンジュと両想いLIFE中。愛犬のことをより理解し、幸せに長生きさせるため、2000年より6年間茨城県の動物病院で動物看護師として勤務し、後に2007年家庭犬しつけ方教室DOGGY FRIENDSを発足。2009年JAHA認定家庭犬しつけ方インストラクターの資格を取得。現在は、行動分析学の理念に基づいた「ポジティブトレーニング」を実践するインストラクターとして、飼い主に向けた犬の行動観察や感情理解の手法も広く指導しており、インストラクターを目指す人々の指導、ペット事業のコンサルやスタッフ向け研修なども行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 週刊SPA! 2025/04/15号
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