内容説明
本書は、薩長側から見た幕末・明治維新関連小説が多いなか、小栗上野介と勝海舟という二人の幕臣が繰り広げる確執を追いながら徳川幕府側から歴史の真実に迫ろうとする画期的な長編小説である。
著者等紹介
島添芳実[シマゾエヨシミ]
昭和30年(1955)、福岡県に生まれる。九州大学法学部卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入社。平成17年~19年、親和銀行(長崎県佐世保市)に業務出向。その後、東京都区内でサラリーマン生活を継続中。社会保険労務士、宅地建物取引士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょるじ
3
小栗の最期があまりにも呆気ない。著者の意図は?しかし、小栗と勝の「国民」の対比が面白かった。あとがきにある犬養毅の文章には感動した。あの時代に、あの認識は凄いと思う。2019/08/06
ykp
1
冒頭の御前会議で小栗と勝の決定的な意見の相違、小栗の失脚を描いてからは、時系列に、おそらく史実に忠実に描かれている。小説でありながら、分かりやすい日本史の教科書のような良書。途中、自分が御前会議からどれくらい前の時期にいるかが分からなくなり、巻末の年表を見てしまったが最後、小栗の衝撃の末路を知った。(年表見なければよかった…。)勝と小栗の主張は真っ向から対立したが、両人ともに、進取の精神を持ち、自身の栄誉・保身は眼中になく、何よりも日本の国家としての進歩を願っていた。最後の司馬遼太郎の言葉が刺さる。2020/01/08
-
- 電子書籍
- ハンターケース プチデザ(3)
-
- 電子書籍
- 統計でわかる 血液型人間学入門