内容説明
本当に大切なものはいつも目には見えない。愛情、心、神、時間、そして命―科学が教えてくれる「常識」というメガネのはずし方、そして顔を上げれば気づくこと。わたしたちの世界はやさしさで満ちている。
目次
1章(年齢について;遺伝と記憶;時間と存在;生命のつながり;先祖とわたしの関係;いかに生きるか)
2章(生命の世界;動的平衡;空間について;量子の世界;シュレディンガーの猫;科学と宗教のめざすもの;愛情について;フィクション;宇宙の始まりと人類誕生;コヒーレントな世界(汎神論))
3章(ヨブ記考;無意識の世界;即身成仏;過去、現在、未来)
エピローグ
著者等紹介
田中耕太郎[タナカコウタロウ]
御所ヶ谷ホームクリニック院長。医学博士。1968年、鹿児島県に生まれる。1987年、ラ・サール学園高等学校卒業。1993年、九州大学医学部卒業後、同大学病院総合診療部入局。2000年、九州大学大学院医学研究院ウイルス学博士課程修了。その後原土井病院非常勤医師を経て、2001年、御所ヶ谷ホームクリニックを開業。ほかデイサービス、ケアプランサービス、ヘルパーステーション、コミュニティハウス(高齢者住宅)、有料老人ホームを運営しており、医療と介護の細やかな連携で患者とその家族、また地域の高齢者の生活を支援している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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茶幸才斎
1
すべての人は無意識の深い部分で共鳴するとか、生と死は量子力学の「重ね合わせ」状態とか、私という存在について、先祖や子孫や他者とのつながりについて、この世界の時空間と私との関係について、科学と宗教を包摂するものの見方を示し、生きるしるべを提供している本。それは、いみじくも筆者自身が指摘する、自らの人生経験から導かれた一つの世界観の「仮定」であろう。「何かにこだわると、世界が全部そのこだわりキーワードで解釈可能な気がしてくることがある。」園部哲『異邦人のロンドン』集英社インターナショナル,2023,p.1862024/01/06