内容説明
「遊び」とは何か?その問いに向き合い、ハードとソフトを開発してきた宮本茂の創作術。ゲーム関係者として史上初の文化功労者受賞。宮本茂の何がすごいのか?を解説。
目次
1章 工業デザイナーから現代ビデオゲームの父へ
2章 空間的な物語という成功方程式―ゲーム世界のキャラクターたち
3章 ゲームから体験へ―ユーザーの自由と独自の表現をデザインする
4章 宮本茂の転換点―Wiiによるゲームデザインの再生
5章 宮本が語る―1999年ゲーム開発者会議基調講演
6章 文化全体への影響力
著者等紹介
デウィンター,ジェニファー[デウィンター,ジェニファー]
イリノイ工科大学教授。専門はレトリック(表現理論)。日本のメディアに関する研究を出発点として、デジタル技術を用いたメディアコンテンツの開発と研究に取り組んでいる。また、日本の研究者および教育機関と密な連携をはかり、大阪大学や立命館大学と提携して、没入型メディア開発をおこなう教育プログラムも実践。マサチューセッツ州のIntentional Design Studio創設ディレクターでもあり、企業や政府機関に対して、没入型デジタルメディア開発のコンサルティングもおこなっている
樋口武志[ヒグチタケシ]
1985年福岡生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nbhd
13
僕は、べつに国粋主義でもないのだけど、スーパーマリオ発祥の国であるにもかかわらず、国内では宮本茂さんに関するまとまった研究書が出版されておらず、海外での研究が翻訳出版されるのは、ゆゆしき事態だなぁと思った。宮本茂さんの功績や考え方が、総まとめ的に記述されているのだけれど、いかんせん、翻訳のせいか、熱が感じられなかったわ。小学生向けの伝記漫画シリーズに、ラインナップされても良い偉人だと思うのだが。2025/10/04
shikada
12
ドンキー、マリオ、ゼルダの伝説といったゲームを設計した「現代ビデオゲームの父」、宮本茂の思想に迫る一冊。慣れ親しんだゲームを例に解説されるのでわかりやすい。宮本は自身の経験(幼少期の洞窟探検、庭いじりなど)をゲームに落としこんだ。そこにはハード・ソフトへの深い理解が前提にある。ふだん自分たちが何気なく遊んでいるゲームのコントローラーのボタン1つにも作り手の意図がある。この書籍は今年日本で出たものだが、書籍内容は10年前の海外書籍を翻訳したもので、Switch以降のゲームについて言及がないのが少し残念。2025/07/22
いとう・しんご
4
読友さんきっかけ。ファミコンからWiiまでのゲーム開発のお話で、楽しく、懐かしく読みました。マリオの映画、見てみようかなぁ。2025/10/07
yahiro
1
任天堂のフェローである宮本茂について書かれた本。確かに面白いし、すごい人ではあるのだけれど、氏の経歴をまとめたものという印象で、具体的にどういうことをした人なのかが見えにくかったな。二次情報だけを参考にした感じ。実際に宮本さんに関わった人たちのインタビューや取材があると違ったかもしれない。外国人が読んでも、ほぼ良さは伝わらないのではないか。2025/10/17
marusho
1
ゼルダの伝説が好きで、小さい頃から憧れている存在です。「遊びのデザイナー」であり、自身の経験とユーザーの反応から、ゲームという体験空間を作る。宮本さんが講演で「設計」の大切さを語っているのがとても良かった。2025/09/15