サハリンを忘れない―日本人残留者たちの見果てぬ故郷(ふるさと)、永い記憶

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784866470474
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

出版社内容情報

今もサハリンに生きる何人もの日本人・日系人のもとに通い、話を丹念に聞きカメラに収めた渾身のドキュメント。戦後70年あまり、ロシア・サハリン(樺太)では、多くの日本人が現在も暮らし続けている。

過酷な境遇を生き抜きいた彼らの顔、表情、そして、日々の営み──

ひとりの若手写真家が、現地で10年以上取材を続けて撮影し書き上げた、渾身のドキュメント。



なぜ多くの日本人が、戦後も祖国に帰れなかったのか?

今もサハリンに生きる何人もの日本人・日系人のもとに著者が何度も足しげく通い、

家族のように一緒に泣いたり笑ったり、実の孫のようにかわいがられながら関係を深め、

話を丹念に聞きカメラに収めた、彼女たちの波乱に満ちた苦しい過去、そして穏やかで平和な今の暮らし。



「もうあと10年もすれば、私たちはまたひとつの世代を見送ることになるだろう。

その時にはこの写真の持つ意味もはっきりと理解できるのかもしれない」

──著者あとがきより





解説: 玄 武岩(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 准教授)

ロシア語版解説 パイチャゼ スヴェトラナ(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 助教)

後藤悠樹[ゴトウハルキ]
著・文・その他

内容説明

戦後70年、ロシア・サハリン(樺太)では、多くの日本人が現在も暮らし続けている。過酷な境遇を生き抜いた彼らの顔、表情、そして、日々の営み。現地で10年以上取材を続けた若手写真家、渾身のドキュメント。

目次

木村さん―2014年
松崎さん―2014年、2015年
ハツエさん―2009年、2013年、2014年、2015年
白畑さん―2014年
グリーシャさん―2015年
ユリ子さん―2014年、2015年
石井さん―2009年、2013年
佐藤さん―2014年
吉本さん―2015年
よし子さん―2013年、2014年、2015年
ヴォーヴァ―2015年

著者等紹介

後藤悠樹[ゴトウハルキ]
1985年生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。NPO法人日本サハリン協会会員。広告写真家のアシスタント、アパレルカメラマンを経て、写真館勤務。2006年よりライフワークとしてサハリン(樺太)の撮影を始め、定期的に長期滞在を繰り返す。2014年には北海道大学の研究者との共同プロジェクトを発足し、2016年には、その成果物として「サハリン残留 日韓ロ100年にわたる家族の物語」(高文研)を刊行(写真を担当)。2016年よりユーラシア大陸最東端、チュコト半島での撮影プロジェクトを開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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宇宙猫

18
★★★★★ 終戦後、サハリンに残った人--樺太に渡った親の世代既になくなり、残っているのは幼い頃に樺太に渡ったり樺太で生まれて、終戦時に子供だった人達--のインタビュー。大陸の話はよく取り上げられていたけど、サハリンについては聞いた記憶がないので、今更ながらだが知れて良かった。「もうあと10年もすれば、私たちはまたひとつの世代を見送ることになるだろう。」こうやって残しておかなければ、サハリンにとり残された人達の歴史が失われてしまうので、とても意味のある本だと思う。2023/07/22

スリカータ

6
ロシア領サハリンに残留した日本人は大抵は女性で、かなりの高齢である。これまで引揚者を対象に取材した本は読んだことがあるが、私にとって残留者の暮らしは未知の世界。若い著書は実費でサハリンに渡り残留者の話を聞き、カメラを向ける。日本が韓国人の入国を拒んだ為に、韓国人男性と結婚した日本人女性の多くが残留者となった。写真も豊富。日本と韓国、ロシアが融合した不思議な光景。3ヶ国の人間が血縁になり、仲良く暮らしている。北海道宗谷岬から僅か43キロ先の異国。観光客など訪れない地。非常に興味深く読んだ。良書。2018/04/10

みろみ

1
図書館本。私の母の家族が樺太引揚者です。ここにいる方々、お子さんお孫さんが一つ運命が違えば私本人だと感じ、他人事とは思えませんでした。なぜか皆さん北海道弁に近い方言だし。また、私は韓国語ロシア語を習っているので、日本語と3ヶ国語をチャンポンで話している人が多く、不思議な感覚で読みました。筆者がとても若くてびっくり。2018/09/10

きのこスタイル

1
著者の視線がとても優しい。 日本語環境が遠ざかる中で、ラジオを聞いて日本語を忘れまいとしてきた目の不自由な方の話が印象的でした。2018/08/04

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