内容説明
天地激震につき動かされ、逆にその激動をつき動かした天才たち、なに、別の視点から覗けば、ただの凡庸凡俗の類いかも知れずといわばいえ、確かにわれわれの手に宝玉をもたらしたあえかなる謎にあらん。その行方に押し迫った一大絵巻がこの物語。細部にこそ神宿らんとばかり、E.W.ハイネは事実に徹し、観察と洞察を重ねて峻厳に腑分けする。
目次
偉大なるコルシカ人の心臓
パパの鸚鵡
マルサーラの豚
ルターの蚤
ヴィクトリア女王の不運
物質としてのマルクス
鉄製の腕をしたカメレオン
穢れなき懐妊
レオナルドの愛の計測器
シーザーのクナイプ氏式療法
バイロイトの謎
ルートヴィヒ王の最終幕
著者等紹介
佐藤恵三[サトウケイゾウ]
弘前市に生まれる(1935)。京大ドイツ語・ドイツ文学科修士課程修了(1971)。京都産業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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