感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
13
表題作「君の眼に見られいるとき私はこまかき水の粒子に還る」お茶の水女子大学文教育学部国文科卒業。研究テーマは九条良経。大学在学中の1987年に「心の花」に入会し、89年に「モザイク」で心の花賞第一席を受賞した。 卒業後は大学院に進学し、日本文学を専攻。在学中に研修旅行で訪れた滋賀県比良山中で不慮の事故で亡くなる。享年24。帯には俵万智さんが「古典から学んだ確かな骨格。現代女性の柔らかな感覚」という言葉を寄せている。扉に「短歌往来」のために亡くなる前日に撮影された写真がある。品の良いやさしい雰囲気がある。2023/06/20
アキ
3
24歳という若さで夭折した歌人、安藤美保の歌集。柔らかで繊細な感覚が随所に見られ、新たな世界を見ることができる。比喩の歌が多く心惹かれる歌が多かった。「ふいに来た彫像のように妹のからだの線は強くととのう」「投げられて空からおちてくるまでの花籠(はなかご)のような生を思えり」2022/05/01




