内容説明
『平家物語』は、フィクションではありません。実際にあった事件を基に、克明に描かれているので、日本人に、強烈なインパクトを与えてきました。原文を読むと、「八百年前も、現代も、人間の心は同じだな」と知らされることばかりです。平家が栄えてから滅ぶまで、わずか二十年あまりの物語ですが、この中には、私たちが、生涯に経験する成功と失敗、喜びと悲しみ、全ての要素が詰まっています。「これからの人生、どう生きるか」と考える時に、『平家物語』は、とても多くのヒントを与えてくれるのです。
目次
第1章 美しき祇王御前
第2章 清水寺炎上
第3章 平家にあらずは人にあらず
第4章 鹿ケ谷の陰謀
第5章 鳴動する西八条第
第6章 鬼界が島の流人
第7章 俊寛と有王
著者等紹介
木村耕一[キムラコウイチ]
昭和34年、富山県生まれ。富山大学人文学部中退。エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メープル
15
古典が昔から苦手で「平家物語」を知らずに過ごしてきましたが、絵の美しさにこちらの本を手にとりパラパラページをめくった所、中身もカラーで美しい写真や挿し絵。字も大きく読みやすそう!!借りてみたら、どんどん読めてしまいました。やはり女性目線でみてしまうので、第一章の「美しき祇王御前」がとても心に残りました。萌え出ずるも枯るるも同じ野辺の草花 いずれか秋にあわではつべき。どんな気持ちでこの歌を詠んだのか、わかると心にしみます。若い頃に、このようなわかりやすいものに出会いたかった。 このシリーズ読んでみよう。2022/01/26
eg
15
文章がとてもわかりやすく、楽しく平家物語が読めた。物語は7章あるけれど、第1章の美しき祇王御前の白拍子のお話が良かった。祇王も御前も心が美しすぎる、、800年前も現代も人の心は同じなんだなぁと痛感させられました。続編もぜひ読みたい!!2020/05/28
Astroswitch
8
平家物語の内容をわかりやすく把握することができた。以前古典の本文を読んだ時に挫折してしまったけれど、これはわかりやすいので、これを読み終わった時にまた古典の本文を読むと今度は内容を理解できるかも。平清盛に翻弄される人の姿が哀れでならない。しかし、平清盛自身も逆らえない死の運命に翻弄されていく。盛者必衰の理を見届けたいと思った。2020/01/15
TITO
7
平家物語大好きで、読んでみました。3巻にまとまるようで、まだ、鹿ヶ谷の陰謀の顛末までしか話は進んでませんが、解説なんかもあって言わんとしていることの意味などもよくわかります。ルビもついていて、子供向け?っていうくらい易しい。ちょっと物足りない…2019/07/02
みるく
6
松山ケンイチが主役の大河ドラマを過去に見た。清盛クソだな!とずっと思いながら見てたんだけどこれ読んでても最初からクソだな!しか感想出てこない(笑)この本は解説あって文章も優しいし始めて読むのにもってこいだな。古典がとっつき難いと思い込んでる人に勧めたい。2020/02/03