内容説明
数万年前、アフリカを飛び出した人類のうち、日本列島にたどりついた人々がいた。やがて日本人と呼ばれるようになる彼らは、そこが大陸から離れた島であったがゆえに、縄文文化という孤独な文化を一万年以上の長きに栄えさせ、また同じ理由で、大陸に残った人々が一様に体験した牧畜という文化を経験せずに過ごすことになった。このため、国民性と総括される性格が、他と大きく異なることになったのである。それは、自然を敬い共生する神道として止揚された価値観であり、働くことに喜びを感じる行動様式であり、利己主義とは正反対の利他的な気質である。この国民性は、現代の多様化した日本人にも健全に伝承されており、この国民性をよく意識して行動することこそ、現代の混沌とした世界において、日本人が繁栄して生きる道ではないかと、著者は説く。
目次
はじめに
DNA(デオキシリボ核酸)とDNA研究からみた人類史概略
縄文時代と弥生時代
縄文人の末裔の一人、アイヌについて
日本神話の特徴とその神話が語られる社会
古事記抄
古代から繋がるもの(倫理観)
出アフリカの行く先(日本と欧州の違い)
牧畜文化の行く末
背伸びの日本
滅亡の日本
勝利の日本 そしてふたたび敗戦
一つの提案
終わりに
著者等紹介
清水正道[シミズマサミチ]
昭和37年東京工業大学工学部化学工学課程卒業。化学会社に就職、その後その関連会社に移り、定年まで勤務する。定年後、日本語教師の資格をとり、中国福建省の日本語学校に1年間奉職する。そのとき見た中国事情を、「定年後の一風景」として文芸社より刊行。平成23年より公益財団法人の事務局長として10年間勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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