内容説明
死はなぜ見えなくなったのか。ヨーロッパ近現代において、死のタブー視が始まったのはなぜか。ドイツの埋葬法や葬送儀式、死亡通知状の分析などを通じて、生と死が棲み分けられていく過程を実証する。
目次
序章 ヨーロッパ近現代の死の歴史と「棲み分け論」
第1章 生者と死者の共同体―前近代の墓地と葬送
第2章 世俗権力にとって墓地と葬送はどうあるべきか―近現代の墓地・埋葬法
第3章 トリーア市をめぐる墓地・埋葬法
第4章 教会にとって葬送はどうあるべきか―近現代の教会法
第5章 民衆の葬送はどう変わったか―一九世紀前半~第一次世界大戦前夜
第6章 民衆の葬送はどう変わったか―第一次世界大戦~現代
第7章 生と死の比較文化史―古代ギリシア・ローマと日本の墓地と葬送
第8章 生と死は本当に棲み分けられてきたか―近現代ドイツの墓地の変遷