内容説明
原爆投下後の広島―。「見せまい、語らせまい」としたアメリカと日本政府。吉永小百合さんの朗読で有名な、峠三吉の詩「にんげんをかえせ…」を描いた詩画人・四國五郎。彼と峠たちの権力への抵抗、自由と平和を希求した物語。今、日本人が知っておくべき、「あの日」の後の史実。
目次
第1章 市民が描いた原爆の絵
第2章 原爆を初期から伝えようとしたひとびと
第3章 シベリアの四國五郎
第4章 立ち上がるヒロシマの若者たち
第5章 『われらの詩』の仲間たち
第6章 「原爆の図」が広島にやってきた
第7章 峠と四國、ふたりで作った『原爆詩集』
第8章 広島平和美術展
第9章 ヒロシマを伝える、そして今
著者等紹介
永田浩三[ナガタコウゾウ]
1954年大阪生れ。東北大学教育学部卒業。1977年NHKに入社。ドキュメンタリー、教養番組に携わり、ディレクターとしてNHK特集『どんなご縁で』、NHKスペシャル『社会主義の20世紀』、プロデューサーとして『クローズアップ現代』『NHKスペシャル』『ETV2001』などを制作する。その間、「芸術作品賞」「放送文化基金賞」「ギャラクシー賞」などを受賞し、また「菊池寛賞」を共同受賞した。2009年、NHKを退社。現在、武蔵大学社会学部メディア社会学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
9
6年生ブックトーク授業【戦争・平和・伝記】で選書した本。今回は見送り。読み応えがあったが、小学生向きではなかったので。広島の原爆についての絵を多く描かれている四国五郎さんのお人柄も知ることができます。2022/07/12
井坂 茜
1
「原爆について批判めいたことを言うと沖縄送りにされる」というGHQのプレスコードがあった時代に、それでもなおあの日の広島の惨状を伝えようとした芸術家たちがいたこと。いま自由に表現が出来る時代に生きていて何をなすべきか。2017/10/30