目次
第1章 研究の意義と方法
第2章 日本軍武器弾薬処理に伴う人身被害
第3章 占領軍労務動員と労働災害死傷
第4章 暴行・傷害・殺人
第5章 軍事演習被害・朝鮮戦争被害
第6章 占領軍人身被害補償運動の歴史的意義
著者等紹介
藤目ゆき[フジメユキ]
1959年生まれ。大阪大学人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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松本直哉
29
自由と民主主義をもたらすために来たはずの占領軍が、実際は残虐な行為、ときには面白半分と思えるような気まぐれな暴力をふるっていたことが、被害者自身の証言から明らかにされる。不発弾処理の際の巻き添えから車の暴走、銃撃から強姦にいたる地獄の詳細に暗然とする。問題は誰も責任をとって賠償しようとしないことで、加害者の兵士は配置転換でいなくなり、日本政府は占領軍の行為には関知しない。雀の涙ほどの見舞金で泣き寝入りさせられた無名の人々の声を丹念に拾い上げた著者に敬意。分厚い本だが全国の図書館で読めるようにしてほしい。2022/04/24
Toska
18
あまりに衝撃的。海水浴場で米軍機に銃撃され死亡した学童。窃盗犯と間違われ、正座し両手を合わせた姿勢のまま背後から撃ち殺された男性。下半身を丸出しにして若い娘を追いかけ回す米兵。占領軍兵士の暴走運転による交通事故死は日常茶飯事。しかも被害者や遺族には補償も謝罪もほとんどなされない。これら全てが「戦後」の日本で起きていたのだ。著者はまた、不可視化されがちな女性に対する性犯罪や在日朝鮮人の被害にも目を向けている。2024/07/09
takao
3
ふむ2023/06/06
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- 和書
- 無縁の生活 講談社文庫