出版社内容情報
薬は適度に。あとは,
解決志向ブリーフセラピーと内観でじっくり話を聞けば
患者さんの人生が変わっていく
ケースとヒントが満載の臨床エッセイ
医者の権威を出すと診療面接がうまく行かず,無知の姿勢を通すと患者さんの方がイライラ。希望通りに薬を出したり,生活習慣上の注意もしないでいると,みるみる健康状態が悪化する。医療上のコメントははっきり言おうと舵を切ると,そのうち医師の権威が表に出て,患者さんを従わせたくなる……。心理療法を学び,悪戦苦闘・右往左往の結果,理想の診療に近づいた心療内科クリニックのドクターと,そこに集まった患者さんたちの人生の物語。
患者さんとの触れあいを中心とした,日々の診療を振り返ってみたいと思います。この本はタイトルにもあるように私の日常診療の記録です。対話の記録は毎日作られ,考察は後から考えてまとめます。この本では22のストーリーを紹介します。私は相談に来られた方が少しでも元気になるように言葉かけをします。それがどのように働くのか,専門家以外の方にもわかるように,私の心の動きを見せながら解説します。対話録の中に,それを私の独白として挿入しました。どうしてそんな質問をしたのか,私の意図を明らかにしています。何が大切で何を無視していいのか,この本が人と関わり,人を理解する上で皆さんの参考になれば幸いです。(本書「はじめに」より)
内容説明
医者の権威を出すと診療面接がうまく行かず、無知の姿勢を通すと患者さんの方がイライラ。希望通りに薬を出したり、生活習慣上の注意もしないでいると、みるみる健康状態が悪化する。医療上のコメントははっきり言おうと舵を切ると、そのうち医師の権威が表に出て、患者さんを従わせたくなる…。心理療法を学び、悪戦苦闘・右往左往の結果、理想の診療に近づいた心療内科クリニックのドクターと、そこに集まった患者さんたちの人生の物語。
目次
第1部 泣き笑い人生 夫婦編
第2部 自分を取り戻す 職場編
第3部 なんてったって 親子編
第4部 旅ゆけば 老年期編
第5部 まだまだだけど 死の不安編
第6部 私の物語
著者等紹介
長田清[ナガタキヨシ]
精神科医、医学博士、長田クリニック院長。徳島大学医学部大学院卒。林道倫精神科神経科病院、東京都立松沢病院、沖縄県立精和病院勤務を経て、2001年クリニック開院。内観療法、催眠療法、心理教育、認知行動療法、心理劇、EMDR、ブリーフセラピー、解決志向アプローチ、ポジティヴ心理学他の心理技法を治療に使う。NPO法人おきなわCAPセンター(児童虐待防止活動)の代表を務め、子育てやいじめ、教育の問題に積極的に関わる。県内の児童養護施設で職員へのスーパーバイズ、企業のメンタルヘルスケアも行う。沖縄いのちの電話理事長、沖縄精神科診療所協会副会長、沖縄エッセイスト・クラブ事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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