内容説明
心理療法を学んだけれど、現場でうまく使えない…それはクライアントの枠組みにうまく合わせられていないからかもしれません。本書は、家族療法やシステムズアプローチ、ナラティヴ・セラピー、ブリーフセラピーなどの技法を臨床でどのように用いたらうまくいくのかを、セラピストとクライアントの協力関係(コラボレーション)の観点から解き明かしていきます。多くの図版や事例、比喩を用いた解説で初学者にもわかりやすく学べる入門書です。諸技法を横断した臨床の基礎がじっくり身につく、心理支援に関わる方必読の一冊。
目次
第1部 基礎編(インターパーソナルなアプローチ;フレーム;パターン)
第2部 応用編(家族療法をコラボレイティヴに活用する)
第3部 理論編(諸理論をコラボレイティヴに活用する;ナラティヴ・セラピーをコラボレイティヴに活用する;知りえないこと、を超えて)
著者等紹介
田中究[タナカキワム]
1974年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)。公認心理師、臨床心理士。現在、関内カウンセリングオフィス代表。慶應義塾大学保健管理センター非常勤カウンセラー。跡見学園女子大学大学院、大妻女子大学、東京大学大学院等非常勤講師。日本家族療法学会認定スーパーヴァイザー、同認定ファミリー・セラピスト、日本ブリーフサイコセラピー学会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひろか
9
神戸大学等でご活躍されていた田中先生だと最後まで思っていたら、違う方でした。 その昔、心理臨床学会で、今回の田中先生の師匠筋になる、高橋規子先生のコラボレイティブアプローチのワークショップに参加したことがある。事例提供は淡々と行われるのであるが、クライエントの方が録音で参加され、参加者にむかって、勉強してくださいといったことを話されていて、驚いたことを覚えている。 本書は、理論的なことも扱っているため、決して読みやすいわけではないが、奇蹟の天才がたどり着いた場所について、一生懸命解説してくれている。2021/05/30
たらこ
3
良い本だった。今までの知識が整理できた。2021/10/27
空白少女
1
システムズアプローチを主にかなり丁寧に用語の解説や事例が掲載されていて、分かりやすさに感動した。ただ、オートポイエーシスは吉川先生の本を読んだ時もそうだったが難解な印象がある。 クライエントのフレームに思いを馳せることがカウンセリングをうまく進めるキーとなることがよく分かり、ぜひ意識していきたいポイントだと考えた。2023/05/16
Go Extreme
1
基礎編:インターパーソナルなアプローチ フレーム: フレームのバリエーション パンクチュエーション ダブルバインド ストーリー構成 ジョイニング リフレーミング パターン: コミュニケーション・パターン MRIのコミュニケーション公理 臨床実践におけるパターン: 応用編:家族療法をコラボレイティヴに活用する 理論編: 諸理論をコラボレイティヴに活用する ナラティヴ・セラピーをコラボレイティヴに活用する 知りえないこと、を超えて2021/07/12