内容説明
いま、ひきこもり者は日本に100万人以上いるとされ、ひきこもりの長期化や高齢化、孤立化などが問題となっている。しかし、一口にひきこもりと言っても、ひきこもりに至った背景や状況はさまざまであり、その一人ひとりに適切な支援が届いていないのが現状である。本書は、大学、病院、NPOで40年にわたってきひこもり回復支援に従事してきた精神科医が、ひきこもりをもたらす社会背景や病理、ひきこもりのタイプを整理し、ひきこもり者に届く支援の実際を豊富な事例とともに語ったものである。ひきこもり者が「自由に生きる」ことを取り戻すために何ができるのかを模索した実践的援助論。
目次
第1章 何故、日本の若者はひきこもるのか(ひきこもりに寛大な文化の終焉;スチューデント・アパシーの登場;ひきこもり世代の登場;アスペルガー世代の出現)
第2章 ひきこもりの長期化(ひきこもりの長期化の過程;中高年のひきこもり者の増加と社会問題化;青年期に発達障害は増加したのか?)
第3章 ひきこもり回復支援の楽しさ(ひきこもり回復支援プログラム;疾患別の治療やサポートの流れ;ひきこもる若者との出会い)
第4章 集団精神療法と対話の重要性(病院でのひきこもり専門ショートケア;強烈な個性の仲間たち)
第5章 NPO成立まで(ひきこもり研究所「ヴィダ・リブレ」と「プチ家出の家」を開設するまで;NPOの素晴らしい仲間たち;出発)
著者等紹介
宮西照夫[ミヤニシテルオ]
1948年和歌山県生まれ。1973年和歌山県立医科大学卒業。精神医学専攻。博士(医学)。和歌山大学保健管理センター所長・教授、評議員を経て名誉教授。現在、NPOヴィダ・リブレ理事長、和歌山県立医科大学非常勤講師。1982年に和歌山大学でスチューデント・アパシーや社会的ひきこもりの研究を開始、2002年にひきこもり回復支援プログラムを完成し実践を続けている。2012年から2020年まで紀の川病院でひきこもり専門外来やショートケアを実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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こっき
昌也
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