目次
はじめに―独断と偏見と主観の洗練
第1章 私が歩んできた心理臨床の道
第2章 スクールカウンセラー制度の導入と心理臨床家の質の低下
第3章 資格問題への長年の懸念
第4章 公認心理師の試験方法に対する懸念と疑惑
第5章 心理臨床における質の低下
第6章 私の治療的面接の原則論
著者等紹介
増井武士[マスイタケシ]
1945年生まれ。九州大学教育学部大学院博士課程修了。産業医科大学医学部准教授(教育学博士)、同大学病院精神・神経科および産業医実務研修センターを併任。日本心理臨床学会常任理事、同学会倫理委員長などを経て同学会編集委員、同学会理事などを歴任。現在、東亜大学大学院客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しょうゆ
4
実に骨太の一冊である。現在の体勢の中に入り込んでしまって、違和感を感じながらも、前に進むしかなくなってしまった状況を、喝を入れながら、解きほぐしてくれたような一冊である。こういう大きな叫びを黙殺しない職業でありたい。勇気のある一冊だったと思うし。この危機感・叫びの延長線上をしっかりと紡いでいかないといけないなと思う2024/11/07
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1
昨年の夏に購入後、先月まで5~6回以上は読んだ。国試や資格への警告はAmazonレビュへ。多くの人はマジョリティや一般論といった量的な世界を好む。それは流行にあったファストファッションにも似ている。次に求めるのは権威…それは定番やブランドの衣服。その次はオーダーメイドに憧れる心境…。実践の中で、オーダーメイドという質的な世界へはばたきたい人へおすすめ。それは様々な理論・技法等を棚上げして、生身の自分に戻る能力。この世界が理解できた時、対話面接は往路だけでなく復路もあり、その次もあるように思えてやまない本。2020/04/20