内容説明
混合研究法の哲学的・歴史的背景から、定義、デザイン、研究実践における具体的なノウハウまでがこの一冊でよく分かる。質的研究と量的研究の単なる併用からシナジーを生み出す統合を目指す、知識の本質を問う新しい科学的アプローチ「混合研究法」への招待。本書は、斯界をリードする研究者が参集して開催された国際混合研究法学会アジア地域会議/第1回日本混合研究法学会年次大会(大会テーマ『混合研究法への誘い―学の境界を越えて』)の基調講演・特別講演、パネル・ディスカッション、そしてワークショップの内容を収載した。
目次
イントロダクション(混合研究法―「古くて新しい」研究アプローチ)
1 ワークショップ(混合研究法入門;最先端の混合研究法デザイン;混合研究法としてのグラウンデッドなテキストマイニング・アプローチ;混合研究法によるデータの分析と統合)
2 基調講演(混合研究法の研究設問とデザインを発展させるため、ストーリーを使うこと;ミックスト・メソッズ・ストーリー―調査者と混合研究法の相互作用を振り返る;看護における混合研究の活用例;混合研究法を用いた包摂的科学への移行;混合研究法的思考と行動の様式―実践における多様な視点の統合)
3 特別講演(社会科学から健康科学へ混合研究法が拡張するにつれて)
4 パネル・ディスカッション(混合研究法をめぐる議論からみえてくるもの)
著者等紹介
抱井尚子[カカイヒサコ]
青山学院大学国際政治経済学部国際コミュニケーション学科教授。ハワイ大学大学院教育研究科博士後期課程修了。博士(教育心理学)。混合研究法の国際学術雑誌Journal of Mixed Methods Research(SAGE発行)常任編集査読委員(2007年‐現在)、International Journal of Social Research Methodology(Routledge発行)常任編集査読委員(2008‐2013)、日本混合研究法学会理事長(2015‐現在)
成田慶一[ナリタケイイチ]
京都大学医学部附属病院臨床研究総合センター特定研究員。臨床心理士。Pacifica Graduate Institute,Visiting Scholar(客員研究員)。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。日本混合研究法学会学会誌共同編集委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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