目次
1 歴史の常識(命日の仇討ち;戦国大名の戦争・和平とその意識―安芸毛利氏関係事例からの検討;室町幕府滅亡後の幕臣達 ほか)
2 こだわりの史実(七将による石田三成襲撃事件の真相について;若狭武田家臣の行く末;西大寺叡尊の往生と蓮糸袈裟 ほか)
3 史料と向き合う(神谷道一著『関原合戦図志』について;津波という言葉の使用開始時期;蓮胤の『方丈記』―和歌と仏教 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クサバナリスト
10
確かにタイトル通りのまめまめしい内容だった。僧侶の名前が法名・道号・房号がごちゃ混ぜで使われ、統一性がなく、それをそのまま学習してきたことに最も驚いた。2017/07/28
六点
5
まめまめしいとはなにかと思い、タブレットの中に入れてある『日本国語大辞典精選版』で調べた。まさに歴史学の「非常に真面目である。誠実である」と語義に相応しい小論文集である。「北条時行ってほうじょうときゆきって読むのか?」「枚方一の料亭が草創期にやっていた違法商売」という日本史の大事件の当事者から郷土史に至るまでの「日本史の非常に真面目な、誠実な研究」の片鱗を覗うことができる。しかし巻頭から呉座先生の「命日は大事だよ」から我々の世界観を殴りにかかってくる良書である。2018/11/15
まさ影
2
オビの惹句に「教養として、役に立つか、立たないか、そういうことは考えないシリーズ」とあるのはダテでは無かった。2016/09/14
眉毛ごもら
1
再読。まめまめしい知識という題名の通り日本史の短編集である。表紙が最初からクライマックス感を漂わせるが基本的に内容は比較的マイナーだがまともである。値段も安く単著を出している先生も複数おられるためお得である。表紙が出落ちだが。中世から江戸時代がメインで各々の専門分野に対しての短編を著されているため、あんまり見ない内容も多い。枚方のくらわんか舟とか、僧の呼称の種類とか意識して調べないとわからないことを一般書で出してくれたのは大変ありがたい。これらが後々なにかに引掛かるかもしれないと思うと楽しみである。2019/11/26
吃逆堂
1
面白いのとそうでないのと、また専門的すぎるのと一般向けを意識しているのと、なんというかいろいろムラが激しい。なので、何を目的にしたものなのかわかりかねる。あと、実証の質もばらばら。というか、一本論証がとんでもないのがありますね…。2018/01/21