内容説明
昭和を代表する女流俳人中村汀女の珠玉の随筆。日常の何気ない生活の風景、心の動きを、瑞々しい花々に見立てて、美しく正しい日本語で表現されています。
目次
春(カナリヤ;飾りリボン ほか)
夏(咲きつぐ花;老いの住まい ほか)
秋(九月の雲;祭礼 ほか)
冬(冬日和;風邪寝 ほか)
著者等紹介
中村汀女[ナカムラテイジョ]
1900年熊本県生まれ。幼少より十代の終わりまでを、緑ゆたかな江津湖畔の生家で父母のもとに過ごす。熊本県立高等女学校を卒業後の十八歳の暮れ、「我に返り見直す隅に寒菊紅し」の句が生まれ、処女作となった。1920年、二十歳で同郷出身の大蔵官僚(後に大和建設株式会社社長に就任)・中村重喜と結婚。東京、仙台、名古屋、大阪など、官職にあった夫の任地に従っているあいだは句作を中止したが、1932年、二男一女の母となって横浜に移ってより、「さみだれや船がおくるる電話など」をはじめふたたび句作にはいる。文化功労者、日本芸術院賞受賞。1988年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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