内容説明
出漁中の遭難から10年、アメリカから鎖国中の日本に命がけの帰国をした万次郎。琉球に辿り着いた時の万次郎の行動と心情、日本の混迷を初めてつぶさに描いた物語。
目次
1 万次郎の漂流と決意(遭難、そして南海の孤島に;捕鯨船に救助されアメリカへ;帰還―琉球を目指して;憧れの琉球の大地に)
2 琉球王府の混迷(ウランダーの出現;番所に連行;言葉が通じない取り調べ;那覇への護送;那覇入りの拒絶;王府の対応;留め置きの高安家)
3 繰り返される取り調べ(通詞を交えての取り調べ;薩摩役人の取り調べ;奉行・島津久包との対話;上陸の地で実地検分)
4 留め置きでの日々(蜂蜜を作る;修道士を見かける;土佐と琉球の縁;カミ小の願い;帰国前日のウマチー祭)
5 帰国の途―薩摩へ(ベッテルハイム騒動;琉球を出立)
著者等紹介
なかみや梁[ナカミヤリョウ]
1949年、沖縄県生まれ。南濤文学会元会員。同人誌『南濤文学』に作品を掲載。第39回琉球新報短編小説賞「ノブちゃんのひとり旅」佳作、第46回新沖縄文学賞「ばばこの蜂蜜」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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