内容説明
世阿弥は「翁」をまぶたに追いつつ、修羅の生涯を生きた。そのはじめ「児」と呼ばれた少年の頃から成人までを境界領域から考究。働きながら三人の子どもを育て介護にも携わった一女性のささやかな日常から、日本の子育てと日本人の信仰の原点を見つめ思索した半生の軌跡。
目次
序章 能『高砂』にあらわれた文学と宗教のはざま―阿蘇大宮司と住吉大社
第1編 北方の古儀復興と再編(中世の時空と神々;神々と舞歌―院政期の舞歌と児)
第2編 脇能の成立と奉幣使(脇能と世阿弥;北朝の奉幣使発遣)
第3編 中世日本紀と能(能から見る中世日本紀の展開;中世の出雲信仰)
終章 神々の変容―児世阿弥と脇能
著者等紹介
島村眞智子[シマムラマチコ]
東京都出身。お茶の水女子大学卒。平成25年國學院大學大学院博士課程修了。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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